何か勘違いをしている人間たちへ
復活の日
生きる意味など存在しない
You’re not your job. You’re not how much money you have in the bank. You’re not the car you drive. You’re not the contents of your wallet. You’re not your fucking khakis. You’re the all-singing, all-dancing crap of the world.
職業がなんだ、財産なんて関係ない、車も関係ない、財布の中身もだ、パンツのブランドもな。オマエらは歌って、踊るだけのこの世のクズだ。
映画『ファイト・クラブ』より
「生きる意味がない」という言葉。この言葉から垣間見えるのは明らかな腐敗の兆候だ。頼むからその口からこれ以上、汚物を吐かないでくれ。一人で嘔吐するのは勝手だが、それを他人に掛けるのは迷惑至極だ。
お前たちは何も分かっちゃいない。私が中指を立てながら、これから繰り広げる長広舌もおそらく殆ど無駄だろう。前提としてはっきりさせておくと人生に価値などない。今、お前が薔薇色の人生を謳歌していても、それに価値なんてものは付加されないんだ。それが何故か?お前たちには分からなくても私には分かる。
そもそもいつ誰がお前の人生の価値を査定した?お前か?それとも私か?クラスの親友か?職場の同僚か?はたまたこの社会か?お前はなぜ後生大事にその腐った卵を抱えてるんだ?お前が医療機器会社に勤めてる高収入、高学歴のビジネスマンだろうが、三十歳無職の引きこもりだろうが、関係ない。お前は一個の有機体でしかあり得ないだろう?そのうち腐って大地の肥やしになる肉塊に過ぎないんだよ。お前はどうせいつか『死ぬ』んだよ。
こんな単純なことが分かってないから、お前らは鬱々と悩み続けるんだよ。なんだって?この世界は愛と希望に溢れてるはずだ。自分も死ぬまでみんなのようにそれを享受したい、だって?脳内お花畑の馬鹿につける薬はもうない。これ以上、私を煩わせるな。愛だの平和だの希望だの平等だの、偽善に塗れた吐瀉物を吐き散らすだけ、吐き散らして後片付けもしないとなるとお前らは本当のクズだな。
いいか?人生の価値なんて誰にも決められないんだよ。お前にも私にもな。お前はお前、私は私だ。だれがお前の価値を査定できる?そもそも価値なんてないのに、何故それを見出そうとする?愚かだ。いい加減、割り切れ。お前も私も、食べて寝て排泄するだけの低次の動物に過ぎないんだよ。どうせ死ぬ、忘れられる、そんな存在が傲慢にも人生に意味づけをしようとしてどうする?お前たちみたいな現代社会の精神病者とその予備役どもがそんな重荷に耐えられるわけがない。だから自分の価値なんて信じるな。人生に意味なんてない。だからお前は死ぬまで苦しみ続けろ。そうしてやっと気づけるはずだ。人間なんて川を流れる泡沫と同じだ。命に重みなんてない。あるのはただ息をする一個の肉塊だ。その存在を、真実を受け入れろ。そうして初めて人間の進化が始まる。己の価値と人生の意味を破却して初めて、新たな景色が見えてくる。そこに意味も価値もいらない。ただ価値を排した己が己である所以を肯定する境地。そこに辿り着けた時、漸く気づけるだろう、
「人生は己のものだ」
と。一つ断っておくが、その境地に辿り着く方法なんて私も知らぬ。必要なのは、お前がお前自身を肯定することだ。意味づけや価値化なしにお前がお前を信じること。それができないならお前は死ぬまで苦しみ続けるだろう。
最後に。
「生きる意味がない」
とそれでも言うなら、死んでみろ。死に意味があると思うなら。死に意味がないと思うなら、死ぬな。我々はどうせいつか死ぬ有機体だ。いつ死のうが変わりはない。最期に笑って死ねた奴が本当の勝者だ。
何か勘違いをしている人間たちへ 復活の日 @day-of-resurrection
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