迷子救出事件

 とある日、少女は母親とデパートで買い物をしていた。


「絶対に手を離しちゃだめよ。」


 母親はそう言うと、豚肉の値段を見比べ始めた。


「わかってる!もう子供じゃないんだから!」


 そう言いながら少女は遠くにある菓子パンコーナーを眺めていた。すると、うずくまっている少年が視界に入る。


「どうしたのかしら?」




 少女は少年に声をかけた。


「どうしたの?どこか痛いのかな?」


「ママとはぐれちゃった……。」


 少年はシクシクと泣きながら答える。


「この名探偵に任せなさい!必ず見つけてあげるから!報酬は……初回だからサービスしてあげるわ!」



 少女は少年の手を引いて、お菓子コーナーに向かう。


「う~ん。私の推理によると、子供を探すなら真っ先にお菓子コーナーに行くと思うけど、違うみたいね!」



 そして次はおもちゃコーナーに行く。


「いないわねぇ。あ!」


 美少女探偵カードを見つけたが、ぐっとこらえる。


「……となると。」


 少女は最後の手段を使うことにした。サービスカウンターに向かう。



「あの……迷子なんですけど。」


 カウンターの女性にそう告げると、名前を聞かれたので答えた。デパート全体に放送が鳴り響く。


「あ!ママ!」


 少年は母親に駆け寄る。頭を下げる母親に、少女は決めポーズを送った。



 後ろには少女の母親もいた。




 こっぴどく叱られた。

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2025年12月30日 07:00
2025年12月30日 12:00
2025年12月30日 18:00

探偵少女 Zeta-P @Hal0Hal0Hal

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