第6話 お泊まり…だと?
「優!早く早く!行こ!」
「ま、待ってよ琴音〜!」
あの後優たちは、教室にあった荷物を取り、教室を出た時いきなり琴音から
「ねぇ、優!どっちが先に下駄箱に行けるか勝負しないかい?」
と言われた。
「ま、まぁいいけど…大丈夫?この学校、絶対廊下とか走ったら、先生がいきなり出てきて、生徒指導室に連れて行かれて怒られそうだけど…」
「優…可愛いね!」
「どこが!?」
「まぁ、そんなことは"今は"ないと思うよ?」
「なんで"今は"だけ、そんな強調して言うの?怖いんだけど…」
と、まぁそんな怖い話をされたがとりあえず
「じゃあよーい、スタート!」
「あ、待ってよ琴音!ずるいよ〜!」
琴音がいきなりスタートと言って走り出した。
優は遅れて走り出し、琴音に追いつこうとしたが
(琴音…速すぎない!?)
昔は優の方が走るのが早かった。だが流石、琴音。王子様で、なんと陸上部に所属しており、しかもエースということだ。
どんどん差が開く。
あっという間に琴音はゴールした。優はその10秒後ぐらい経った後にようやく着いた。
優は「ぜぇー…はぁー…」と息を切らしている中
「ふふっ、優?昔より遅くなったんじゃない?」
と琴音は言った。全く息を切らしていなかった。
「琴音…ちょ…ちょっとだけ、休憩…させて…ほしい…」
「ふふっ、いいよ。でも優?ちゃんと運動しないとダメだよ?体力あった方がいいと思うよ。あ、そうだ!ボクと一緒に運動するかい?」
「い、いや…それは…大丈夫…」
絶対琴音と一緒に運動なんかしたら、僕は生きて帰れないと心の中で思う優。
「優?もう大丈夫かい?」
「うん…多分もう大丈夫だと思う…久しぶりにあんなに走ったよ…」
「…優、本当に運動はしようか。心配になるから」
「…はい」
軽く琴音に注意されてしまった。気をつけよう
「じゃあとりあえず、行こっか!優!」
「わ、わかったから!腕引っ張るのやめて!」
「えー?やだ!だって…」
「?だって?」
「…いや、なんでもない。とりあえず行こうよ!早く早く!」
優の家に向かっている時、琴音が
「そういえば、何でここに戻ってきたの?」
と聞いてきた。
「んー、元々引っ越したのって親の仕事の都合で引っ越したんだけど。で、それも落ち着いたし、約束もあるからここに戻ってきたって感じ」
「へぇ〜」
「あ、そういえばあの2人って今どうしてるのか分かる?」
「あ〜、2人ならボクたちと同じ学校に…」
琴音はなぜか少し黙り込んだ
「…いや、分からないね。中学までは一緒だったんだけど」
「そうなんだ。2人とも元気かな…」
琴音は優を見つめていた。ほんのり顔を赤くして。だが優は気づかなかった。
しばらくすると優の家に到着した。
「うわぁ!これが優の家!すごいね!これでいつでも来れる!」
「え?いつでも?」
「うん!いつでも!優のお母様が『いつでも来ていいからね』って言ってくれたから!」
「…お母さんどれほど琴音のこと好きなんだろうね」
「ねぇねぇ!とりあえず入ろ!」
「わかったよ…」
「「ただいま〜!」」
と言って2人は家に入る。
「ねぇねぇ!優の部屋はどこなの?」
「なんで僕の部屋?」
「だって優の部屋に行きたいから!」
「それは理由になってないよ…琴音…」
学園の王子様はどこに行ったのやら。今、優の前にいるのは王子様ではなく、ただの女の子だ。
「はぁー…わかったよ。じゃあ僕の部屋に案内するよ…」
「え!本当に!?やった〜!」
なんでそんなに嬉しそうになっているのか分からないけど、まいっか。
「ここが僕の部屋だ…」
「失礼します!うわぁ!ここが優の部屋…でも、なんか女の子みたいな部屋だね!可愛いよ!」
ここが僕の部屋だよ、と言いたかったけど、その琴音がもう入っていた。というか見られてしまった…部屋に大量にある、ぬいぐるみの山を琴音に…
昔はそんなことはなかった。ぬいぐるみはあっても、せいぜい両手で数えられるぐらい。
でも今は、両手では数えられないぐらいの多さだ。
「優って、そんなにぬいぐるみ好きだったんだ?」
「…うん」
優は少し頬を赤らめた
「なんでちょっと恥ずかしそうにしてるの?まぁそんな優も可愛いけど!」
「…僕、何か飲み物とお菓子取ってくるよ!琴音何がいい?」
「急にだね…あ、もしかして恥ずかしくて、ボクから離れたいとか…?」
「ち、違うよ」
「ふふ、可愛い。ボクはなんでもいいよ?優が取ってきた物だったら、なんでも」
「わ、わかった」
優は少し足早に部屋を出た。
優が部屋を出たあと、琴音は顔を赤らめていた
(琴音、なんかおかしい…ずっと僕のこと可愛いって言ってくるし…)
それ(優が可愛い)は作者も思ってるので、琴音はいつも通りです。
優はリビングにあった飲み物とお菓子を何個か持ち、部屋に戻った。
部屋に戻ると、琴音がこちらに振り向いた
「あ!それボクが好きなジュースとお菓子!」
「琴音、確か好きだって言ってたから」
「優、大好き!」
琴音が抱きついてきた
「わっ!琴音いきなり抱きつかないで!」
「いいじゃん!減るものじゃないし。それとも、ボクに抱きつかれるの嫌…?」
「…っ」
すごい悲しそうな顔でこちらを見てくる。
それは反則級でしょ…
「い、嫌じゃないよ」
「ほんと!?やったね!」
(こんなのカップルみたいで恥ずかしい…)
そんな時、プルル、と優のスマホが鳴った。相手の名前を見るとお母さんだった。琴音は優に抱きついた手を離さなかった。
優はもう言っても離してはくれないだろう、と思い、琴音に抱きつかれたまま通話ボタンを押した。
「もしもし?お母さん?」
『もしもし優?ちょっと大変なこと起きたのよ』
「どうしたの?」
『実はね〜、今日の捜査、少し長引きそうでね』
「うん」
『でね優、ごめんね〜。ちょっと今日帰れなくなっちゃったの』
「うん…え?」
『でね、実はお父さんも他の会社の人たちと飲み会とかするって言って帰ってこないの。だから今日、優家に1人なんだけど大丈夫?』
「まぁ、大丈夫でしょ。家に1人でも別に寂しくはないから。あと慣れてるし」
その時琴音は聞き逃さなかった。今日ずっと優が家に1人ということを。
琴音は優のスマホを取り上げた
「うわっ!ちょ、ちょっと琴音!?」
『ん〜?どうしたの、ゆ…』
「あ、あの!優のお母様ですか!?ボクです!琴音です!」
『あら!琴音ちゃん、さっきぶりじゃない!どうしたの?』
「実はですね…」
と、なぜかヒソヒソ声で喋り始めた。すると優のお母さんは、元気な声で
『本当!?それは助かるけど、いいの?』
「はい!大丈夫です!それに…」
またヒソヒソ声で喋り始めた。そしてまたお母さんが元気よく
『あら!そうなの!?…頑張って!』
「はい!」
と、なぜか琴音は僕のお母さんに応援されていた。
すると琴音は優のスマホを自分に返してきた。優はスマホを耳に当て
「もしもしお母さん?」
『優!よかったわね!琴音ちゃんが今日お泊まりするって!1人じゃないわよ!』
「……え?今なんて…」
『だから、琴音ちゃん、今日泊まっていくから、1人じゃないって言ったの。わかった?』
「え…え?待ってどいうこ…」
『詳しくは琴音ちゃんが言ってくれると思うから!あ、犯人が出てきた!じゃあ優!またね!』
「ちょ、ちょっとお母さん!!」
と電話は、ツーツーといって切れてしまった。
「こ、琴音?今日泊まっていくの?」
「うん!今日泊まってく!」
「な、なんで?」
「なんでって言われてもな〜。泊まりたいからしか出てこないんだよね!あと優1人で寂しそうだったから!」
「まじですか」
「まじです!」
いや!お母さんダメでしょ!こんな美少女(イケメン高身長な学園の王子様)とお泊まりなんて…幼馴染でも流石にダメだろ!
色んな人に怒られちゃう!
「優…ボクが泊まったらダメなの…?」
「……そんなことないです」
「やった〜!優ならそう言ってくれると思ってた!」
僕これからどうなっちゃうんだろうか…
あとお母さんなんの捜査をしてるんだ?
そんなことを思う優だった。
第7話に続く
次回の話を覗き見!
「優…一緒にお風呂入る…?」
「は、入らないよ!」
作者からコメント
いや、絶対ちゃんと繋がってないような気がする。もし、おかしいなと思う箇所あったらコメントお願いします!
次回は…うん、お楽しみに!
良かったら、応援・コメントよろしくお願いします!
番外編とかも後々投稿しようと思っています!
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