それはいつも通りの朝だった。
詩川
それはいつも通りの朝だった。
それはいつも通りの朝だった。
朝ごはんのみかんを食べていると、黄色い小鳥が窓を3回ノックする。
クチバシの当たるコツコツという音が小気味よい。
それはいつも通りの昼だった。
お昼ごはんのフルーツサンドを食べていると、黄色い小鳥が窓を6回ノックする。
クチバシの当たるゴツンゴツンという音が薄ら怖い。
それはいつも通りの夜だった。
夜ごはんのフルーツの盛り合わせを食べていると、黄色い小鳥が窓を無数にノックする。
クチバシの当たるゴゴゴゴゴという音が恐ろしい。
それはいつも通りではない朝だった。
朝ごはんのバナナを食べようとしたら、窓がド派手に割れていた。
散らばるガラスが朝日を映す。
クチバシが窓に当たる音はもう聞こえない。
備蓄フルーツは軒並み無くなっていた。
私は落ちていたバナナの皮で足を滑らせすっ転ぶ。
それはいつも通りの朝だった。 詩川 @nin1732
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます