第2話 行き先

メンタル不調気味の私が行き先に選んだのは四国カルスト。


海よりも川や山が好きであること、たくさん木がある場所に行きたかったこと、高知県が好きな都道府県であることから行き先を四国カルストにした。


私が住んでいる地域も星が綺麗に見えるくらいの田舎ではあるが、高知の空気はこことは比べものにならないくらい綺麗で美味しい、気がする。


高知県に親戚が住んでいるので、小学生の頃は度々祖父母や従兄弟家族と高知県を訪れていた。

自分が住んでいる地域以外の場所では心が休まらないことが多かったが、高知にいる間は心が落ち着いていた。

川で冷やしたキンキンのスイカやジュース、七輪で焼いた獲りたての川魚など、私にとって非日常的な夏休みの数日間を過ごした思い出がたくさんある場所だ。


親戚の家の近くの川は、少し高い位置にある道路からでも川底の石や魚が見える程に透き通っていた。山は、私が見慣れている山よりも遥かに高い木が並んでおり、常に自然のいい香りがしていた。木々のざわめき、川のせせらぎが聞こえる場所だった。


恐らく、これらの記憶からリフレッシュできる場所を考えた時に高知県が思い浮かんだのだと思う。

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