第3話 出発
出発当日の天気は快晴。
朝9時半頃、数ヶ月前に中古で購入したお気に入りの車に乗り、事前に作ったプレイリストを再生して四国カルストに向けて出発した。
高速道路を走るのは、高校3年生の頃の自動車学校の教習ぶりだった。大量の手汗をかきながら、休憩も挟みつつ高知県を目指した。
途中で南国サービスエリアに立ち寄った。私が幼い頃にあったクジラのモニュメントがそのまま残っていた。 そして、高知といえば『ごっくん馬路村』。爽やかなゆずの味が気温が30℃ちかくある快晴の気候にピッタリだった。長時間の運転後に飲んだごっくん馬路村はとても美味しかった。
サービスエリアを出る時、なんだか物々しい雰囲気が醸し出ているセダンが私の後ろについた。本線に合流してすぐ、追い越し車線を青い車がかなりのスピードで走り去った。
その瞬間、私の後ろにいたセダンがサイレンを鳴らし、追い越し車線へ車線変更。物々しい雰囲気のセダンは覆面パトカーだった。覆面パトカーと青い車は次のインターチェンジで降りていった。
捕まるところを目の前で見たのは初めてだったので、ドキドキして更に手汗をかいた。
須崎東インターチェンジで高速道路を降りる。
四国カルストのある四万十市よりもかなり手前だが、ここで降りるのがわかりやすく、時間もかからないルートらしい。
四国は高速道路がない地域がかなり広い(徳島県南部、高知県東部、高知県と愛媛県の四国山脈沿いや西部など)。四国の高速道路は8の字状になっているが、その8の字すらも途中で途切れてしまっている。
そのため、目的地が四国の中央部にある場合は、海沿いを通る高速道路を利用しない方が早く着く場合があるのだ。
ここから、高知県の下道の旅がはじまる。
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