心が疲弊した社会人2年目、癒しを求めて山へ行く。
空井 ひと
第1話 転機
社会人2年目の9月、本配属された。
配属先の部署は、仲が良さそうでとてもいい雰囲気だと思った。
仕事面での第一印象は、チーム全員が仕事ができる少人数精鋭部隊。
それぞれが周りの状況から判断して効率的且つ的確に仕事をこなし、無言の時間が続いても意思の疎通が取れていて衝撃を受けた。
それを見て、この中でやっていけるかとても不安になった。
そんな中、私がとても仕事ができる子だと前の部署の人から聞いて配属前からとても期待していたのだと言われた。当時は、嬉しかったが「噂が大袈裟になっているか、社交辞令だなぁ笑」とあまり真に受けていないつもりだった。
だが、今考えるとプレッシャーに感じていたのかもしれない。
自分が予想していた以上に仕事が覚えられなくて、気分が落ち込む日が増えていった。
周りの人達は、仕事ができる、覚えるのが早いと言ってくれていた。でも、自分の中では覚えられない、仕事のスピードも精度もダメだと感じていた。周りからの評価と自分の評価のギャップが焦りを生み出していたのかもしれない。
異動から2週間程が経った頃、チクリと胃に痛みを感じた。胃痛が慢性化し、仕事に行きたくない気持ちも大きくなっていった。
なんとなく、このままでは危ない気がした。
そこで、10月初週の火曜日と水曜日に有給休暇を取得して、自然に癒してもらいに行くことにした。
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