第18話 休日

 


 ——テスター生活7日目 テストダンジョン1階層 マイルーム 真田 夜雲——




 目が覚めると淡く光る天井の岩が目に入った。


 時計を見ると10時を回っている。


 昨日は色々楽しみすぎて24時くらいに眠りについたから、10時間寝たことになるのか。


 意外と疲れていたのかもな。


 魔力が増えたことで肉体的には疲れを感じていなかったのだが、精神的には疲れが溜まっていたようだ。やはり今日は休みにしておいてよかったのかもしれない。


 しかし昨晩は気持ちよかった。結局高貴サキュバスに4発抜かれてしまったが、最後はなんとか5分以上保たせることができた。


 彼女も気持ちよさそうだったし、あの凶悪な名器相手に善戦できたと思う。中イキさせれなかったという悔いは残るが。まあ、いずれまた雪辱を果たせる機会もこよう。


 高貴サキュバスの後は、また慣れてない感じの若いサキュバスが二人続いたので助かった。


 彼女たちは肉ヒダこそ名器に準ずる物を持っていたが、ドMサキュバスと同じくらいの具合だったのでゆっくり楽しむことができた。


 二人目には2発出して終わり、最後の子はMっぽかったので、洗濯バサミを使ってあげたら喜んでいたしな。


 尻を叩いたり、洗濯バサミをディスプレイの前にかざして言葉責めなどで楽しんだせいで1発しか出せなかったが。


 まあ合計7発出したので俺のムラムラは収まっていたから問題ない。


 そうしてスッキリした後はシャワーを浴びたあと、守衛服の上着を洗濯してから上機嫌で眠りについた。



 そんな昨夜のことを思い出していると、今日も元気に朝勃ちをしている息子に向かって苦笑する。


「今日も朝から元気だな」


 さて、今日は装備の整備をしたあと、ショップで何か良いものがないか探しながらちょこちょこ壁尻を呼んで楽しむとするか。


 ベッドから起き上がりシャワーを浴びる前にと、日課の朝の魔力測定をしてみたが変わらずEランクのままだった。


「もう少しってとこか」


 ホーンラビットよりもランクの高いコボルトを倒していけば、そろそろ上がりそうだな。


 そんなことを考えつつ、シャワールームへと向かい顔を洗って歯を磨き、朝食セットを購入しサンドイッチを平らげる。


 その後は武器の整備をしたあとショップを眺めていた。するとマンガが売っていたので大量に購入して読み耽ってしまった。


 恐らくアニメーション学科の資料室にあった物を複製したのだろう。1冊50DPしたが、勉強も兼ねてまだ読んだことのなかったダンジョン物のマンガを購入した。


 これがかなり楽しめた。


 学園にダンジョンがある世界でそこでは訳ありの学生が集められており、レベルが上がると男女共に発情するというマンガだった。エロシーンは淡白で勃起するほどでもなかったが、設定が今の状況にそっくりだったので感情移入できて面白かった。


 主人公が何考えてるかわからない奴なんだが、雷神のジョブに付いていて最強な上に出会う女生徒全員をハーレムにしていく姿に心躍った。俺もハーレムを作ったら同じことをしようとモチベーションも上がった。


 そして気が付けば10冊以上買って読んでしまい、結局壁尻を呼んだのは夕方頃だった。


 呼んでみると最初に現れたのは高貴サキュバスだった。二日続けて同じ子が現れることはよくあるが、最初から凶悪マンコが相手かと思わず顔が引き攣った。


 だが逃げていては、いつまで経っても彼女を満足させることはできない。


 だから最初はおっぱいとマンコをねっとりと愛撫してイカせてから、雪辱戦へと突入した。


 20分で3発搾り取られた。


 前日より保ちはしたが、やはり中イキはさせられなかった。


 そして敗北感にさいなまれつつ二人目を呼ぶと、なんとここで褐色お姉様サキュバスが登場。


 俺の心を殺しに来てるだろと内心で文句を言いつつ、まるで ”私の方が気持ちいいから早く来なさい”  と言わんばかりに尻尾をクイクイとさせて俺を誘ってくる彼女へヤケクソで挿入した。


 当然の如く敗北し3発キッチリ搾り取られ、またもや子供をあやすように尻尾でいい子いい子された。


 それでも出し足りなかったので三人目を呼ぶと、何度か相手をしてもらった見た目JCのおとなしいロリっ子だった。


 以前は怯えていた彼女も、今では自分から尻を振る淫乱になり果てている。まあサキュバスなのでそれが普通なんだろうが。そんな彼女に1発だけ出してムラムラが収まったので、時間潰しのために少女漫画を買ってディスプレイ越しに読ませてみた。


 サキュバスに日本のマンガがウケるのか知りたかったからだ。


 日本語が理解できるのだから字も読めるのではと思ってのことだったが、やはり読めるようで美少女戦士の漫画が琴線に触れたらしい。


 尻尾で俺の腕に絡みつき、”次のページお願いします” と言わんばかりにおねだりしてくる姿がなんとも父性本能をくすぐられた。


 最後読んでいる途中で時間が来てしまったのは申し訳なかったな。消えていく最中に尻尾も翼も項垂れているように見えたし。今度当たった時は最後まで読ませてあげてからセックスすることにしよう。


 俺はそれからまたマンガを購入し、そのまま読みふけりいつの間にか眠りについた。




 ——テスター生活8日目 テストダンジョン1階層 マイルーム 真田 夜雲——



「くあっふ……よく寝た」


 休みを満喫した翌日。


 心身ともにリフレッシュした俺は、ベッドに散乱しているマンガを片付けシャワールームへと向かう。


 そして昨日は結局マンガばかり読んでたなと、ニート生活をしていた時のことを思い出し苦笑する。


 それから歯を磨き朝食を食べ終わると、洗濯して乾いた守衛服上下と革鎧を身に付けていった。


 装備をつけ終わった俺は登山用のデカいリュックを背負う。


「さて、今日からまた稼ぐとするか」


 そう気持ちを切り替えドアを開けマイルームを出るのだった。



 大広場に出るといつも通り泉の周囲で顔を洗っている者や、ポリタンクに水を貯めている者。武器や盾を持って集まってミーティングをしている者の姿があった。


 教師陣も相変わらず引きこもり組を説得して回っているようだ。


 そろそろ初期配布DPも心許なくなってきているはずだ。三食食べてた者はサービス価格の武器を買うDPくらいしか残っていないはず。


 節約している者でもあと3日か4日、そこらが限界だろう。武器を買うDPまで使い込んだら詰みだ。それくらいは生徒たちもわかっているはず。


 まあそれでも本当に追い込まれなければ動かないだろう。だから未だに引き篭もっているわけだしな。


 生徒を必死に説得している教師やコーチたちを尻目に、俺はダンジョンへと足を踏み入れた。


 そして転移部屋のある横穴に入り岩製自動ドアを開け転移室に入る。


 それから転移陣に乗ると、突然頭の中に『2』と『3』の数字が浮かび上がった。


「これは……転移先を選べるということか?」


 到達した階層と同じ数字だったことから即座にそう理解した。というか昨日読んだマンガのダンジョンもそういう設定だった。


 試しに『2』を頭の中で選ぶ。


 すると足元の魔法陣が光り、一瞬で景色が変わり小穴がたくさんある壁が視界に映った。


 間違いない、ここは2階層だ。


 次にいったん魔法陣から出て、再び魔法陣の上に乗る。


 すると今度は『1』と『3』という数字が浮かびあがった。


「なるほど」


 1階層に戻れるだけでなく、他の階層にも行けるということか。


 新人のメンバーやレベルに差があるメンバーを新たに入れる際に、相応のレベルの階層でレベル上げができて便利だな。ソロの俺には関係ないが。


 転移陣の新たな使い道を確認した俺は、目的地である『3』を選択し3階層へと転移するのだった。


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