第6話 正面の廊下へ



 あなたは覚悟を決めてエントランスホールの奥へむかいました。闇が黒いかたまりのように視界をふさいでいます。


「誰か、そこにいますか?」


 思いきってたずねてみたけれど、返事はありませんでした。


 さらに奥へ進んでみます。

 視界が少し明るくなりました。廊下のさきに窓があり、そこから月光がさしこんでいました。


 月明かりで見えるのは食堂でした。貴族の屋敷みたいな長いテーブルがあり、その中央には銀の燭台しょくだいと花瓶にいけられた花が置かれています。物音をたてるようなものは見あたりません。


 外から見たとき、光が見えたのは二階でした。人がいるとしたら二階です。そこへ行く階段を探すため、ホールへ戻ったほうがいいようです。


 ただテーブルの燭台にはロウソクがたてられていました。どこかにライターかマッチがあれば、火をつけられます。


 燭台に手を伸ばしたあなたは、足元に何かの気配を感じ悲鳴をあげました。やわらかくて生あたたかいものが、くるぶしあたりにゾワリとあたります。


 ゾンビを想像してゾッとしましたが、よく見れば黒猫でした。金色の双眸そうぼうを輝かせて、猫は走っていきました。


 あれが物音の正体だったようです。

 あなたは安心して、エントランスホールへ戻ります。


 ※燭台(ロウソク)を手に入れました。7ページへ→

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