第7話  もう少し先

とある町の片隅にある【ホシユメ】というカフェには五人のアルバイトがいる。

高校二年生のポニーテールの女の子と、高校三年生のおさげの女の子、大学一年生の茶髪の男の子と大学二年生の眼鏡の男の子、それから大学四年生の妹だ。

よくシフトに入っているのはポニテちゃんと眼鏡くんと妹の三人で、おさげちゃんと茶髪くんは週に一、二日しか入っていない。

おさげちゃんの方は家庭の方針で土日のみバイトを許されているらしく、茶髪くんの方は恋人がいて、うちの店に来ていない日はだいたい彼女さんと一緒に働いているか、デートをしているらしい。

私はある日、そんな二人の夢を見た。



三人称視点で繰り広げられるその世界で、おさげちゃんと茶髪くんはとても親しげに話していた。

声は聞こえなくて、どんな話をしているのかは分からなかったが、二人はとても気が合うようで笑いが絶えなかった。

──二人に接点はなかったはず……。

うちのバイトは同時にシフトを入れるのは最大二人までで、そういう場合はいつも妹と誰かもう一人という組み合わせになる。

だからうちで働くバイトさんたちは入れ替わりのタイミングでしか会うことは無い。

ポニテちゃんと眼鏡くんはよくシフトに入っているから頻繁に顔を合わせているけれど、おさげちゃんと茶髪くんは私の記憶の限りでは会ったことはなかったはずだ。

そんなことを考えながら二人の様子を見ていると、急に時間が飛んで景色がガラリと変わった。

場所はうちの店の窓際のテーブル席だ。

二人は柔らかな陽の光を浴びながら、二人仲良くケーキセットをシェアしていた。



夢から醒めて、私は理解した。

おさげちゃんと茶髪くんは、もう少し先の未来で恋人になるんだ、と。

ということは必然的に、茶髪くんは今の恋人とは別れることになるのだろう。

なんだか複雑な気分になった。

今まで何度も人が結ばれる夢を見てきたけれど、間接的に別れを知るというのは初めての経験だった。

姉はいつもこんな気分を味わっているんだろうか?

そう思うとなんだかとても悲しくなった。



◆◆


【夢の媒介人】

アルバイトの女子高生(18歳)

アルバイトの男子大学生(19歳)


【視点】

次女

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