路上占い、あれこれ157【占い師は女子大生と戦う】
崔 梨遙(再)
食事の後には 掌編1845文字 いかが?
夜のミナミで路上占いをしていた時。僕には立花さんという50代後半&デブ&ハゲ&処女狂いの常連客がいました。立花さんは、放っておくと中学生や小学生をお金で買おうとします。それっていろんな意味で犯罪です。僕は毎回それを止めて立花さんを叱るのですが、立花さんは同じことを繰り返します。そこで、僕は女子大生の千春と千夏を誘って、千春の処女に立花さんの注意を引きつけました。ですが実は、僕も千春の処女を狙っていたのです。ですが僕には千夏からのメールと電話での集中攻撃。さて、そうなりましたかと言いますと・・・。
『もしもし、崔さん?』
『はいはい』
『土日、どっちかデートしようや』
『うーん、うん。でも、2人だけで?』
『当たり前やんか、デートやで! デート!』
『それやったら、立花さんと千春ちゃんも誘って、また4人で会うのはどうかな?』
『ふふふ・・・』
『何? その笑い』
『わかってるで、崔さんも千春の処女を狙ってるんやろ?』
『え!? そ、そんなことはないで』
『でも千春はアカンで。高橋君っていう彼女持ちの男の子に一途やから。片想いなのに、「好きな人がいるから」って、2人から告られたけどフッたし。イケメンとお金持ちの男の子やったけど』
『え!? そうなん?』
『どうする? OKしてくれる私か? OKしてくれない千春か? 崔さんはどっちを選ぶ?』
『・・・・・・』
『ほな、土曜日にしよう! 私、屋内プールに行きたいから、〇〇ビルの前に〇〇時でよろしくね~♪』
『わかった』
『どう? 私の水着姿』
『イケてると思う。凄い、紫のビキニって珍しいね』
『私、スタイル良くない?』
『うん、最高! 脚が長いね。バストがあってウエストもくびれてる。背が高いからモデルさんみたい。そもそも千夏ちゃんは美人やし』
『そう? ありがとう。崔さんも良い体してるね』
(十数年前、僕は身長は169だったが痩せマッチョっでした。今は中年太りですが・・・)
『さあ、プールに入ろう!』
『うん』
プールに入ると、やたら僕に抱き付く千夏だった。千夏の胸が僕の腕に、背中に当たる感触は正直言って心地よかったです。
『そろそろ食事しようか?』
『うん、どこに行こうかな』
『店はもう決めてるから。予約もしてるねん』
『あ、そうなんや。決めてくれているのは助かるわ』
『あ、この屋内プール、ホテルもついてるやろ?』
『うん、知ってる』
『今夜、予約してるからね』
『・・・・・・』
『どうしたの? ここまでお膳立てされてもまだ嫌なん?』
『いや、腹を括ったわ』
『そうこなくっちゃ!』
『一緒にシャワー浴びようよ』
『うん』
『私なぁ』
『うん』
『経験人数2人やねん』
『うん』
『でも、まだ2回しかしたことないねん』
『え!? そうなん?』
『うん、2人とも1回ずつ。ヤリ捨てにされたわ』
『なんで? 千夏ちゃんみたいなキレイな子がそんな目に遭うの?』
『私、わかってるんです。崔さんなら、ヒドいことはしないだろうって』
『うん、そういうことなら楽しく付き合おう!』
僕と千夏は結ばれました。千夏は初めて快感を知ったとのことでした。千夏は正常位しかしらなくて、いろんな体位を教えました。そして、千夏が心地よくなるように・・・それだけを考えて千夏を抱きました。
『崔さん・・・』
『何?』
『ありがとう・・・』
或る日、僕は千夏とのデート中に千春ちゃんを呼ばれました。
『何? 何? なんでここで千春ちゃんなん?』
『千春の本音を聞かせようと思って』
『千春ちゃん、立花さんは?』
『ブロックしました。だって、「やらせろ」と「なんぼや?」しか言わないから』
『立花さん・・・それはアカンやろ』
『私、崔さんなら高橋君を諦めてもいいなぁと思っていました』
『え!? そうなん?』
『でも、崔さんは千夏ちゃんと付き合い始めたから・・・』
『千夏! どういうことなん?』
『そのままの意味やで。私、知ってたけど、「千春は無理や」って嘘をついてしまってん。ごめんなぁ』
『おいおい、そういうことかよ』
『どうする? 私と別れる?』
『ううん、別れへんよ』
『私の嘘を許してくれるの?』
『うん、千夏も過去の男性に傷つけられていたから嘘をついたんやろ? 男性不信やったんか? それで「裏切らない」感じの僕が欲しくなったんか?』
『うん、どうしても崔さんが欲しかったから』
『千夏の心のケアに僕が必要だったのなら、千夏を許せるよ』
『良かった! 私、もう友達に「彼氏ができた」って言ってしまってるから』
『そうなんや』
『どんな男性(ひと)? って聞かれるから、こう答えてるねん』
『なんて答えてるの?』
『占い師!』
路上占い、あれこれ157【占い師は女子大生と戦う】 崔 梨遙(再) @sairiyousai
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