第7話 過去の不幸な記憶(6)
その後は警察の人に「自分で立つことができるか?」と問われたので僕はコクリと頷き、立ち上がり。
僕は後ろで両手を手錠で束縛されたまま、犯罪者のままで、沙也加の部屋を後にするから、今度は沙也加の奴が気が触れたように泣き喚いた。
しかし僕の方は、警察の人たちと野次馬を避けるようにしながらマンションから背中を丸めながらでて、パトカーで近くの警察署へと連行され質問を色々とされながら警察の調書が制作された頃に家の両親と沙也加の両親が僕を迎えにきてくれた。
その後、沙也加の両親から、アイツが以前人事部の部長と不倫していた頃に撮影をされた動画があるから、それを僕のL○NEに送ると脅されたと教えてもらった。
またそのことも刑事事件になっているから沙也加もいないのだと教えてもらった。
だからアイツのお父さんとお母さん泣きながら土下座をして、娘をこの度だけは許して欲しいと嘆願をしてきたけれど。
「……すいません、お父さんとお母さん……。僕も強姦なら許しますが、一応は脅されているにしても沙也加も部長と同意の上でS○Xしたわけですから、本当にごめんなさい……。この度の結婚の話はなかったことにしてください……」
僕は沙也加が部長に馬乗りになり、自ら優艶に腰を振って嬌声を漏らしていたのを見ているから、二人のしていたことはどんな理由にしろ、同意の中だから許さないと告げ。
「沙也加には部長と話しをして奥さんと別れてもらい、一緒になる方が僕も幸せになると思いますから、彼女にはそう伝え、幸せになるようにと告げてあげてください……」と。
僕は力無く、沙也加の両親へと告げると立ち上がり。
「ちょ、ちょぅと待て、翔太!」
「翔太、待ちなさい!」と。
家の両親が呼ぼうとも僕は玄関で靴を履き、俯いたまま、廃人のように実家を後にしてパーキングへと停車している愛車を取りにいき帰宅……。
夜、深夜、早朝……。
何度も沙也加から僕のスマートフォンへと電話が鳴ったけれど無視……。
それでも何度も鳴るから着信拒否にして僕は会社へと早朝いつも通りに会社へと向かい。
営業部の部長へと『一身上の都合により退社させてください。おねがいします』と記載したA4紙が入った封筒を渡し、頭を下げ、会社辞めさせて欲しいと嘆願をした。
すると部長の方は何故急に会社を辞めるのか? と、顔色を変えながら何度も尋ねてきた。
そして僕の直属の課長も呼び、僕の説得に入ってくれたけれど。
僕の方はもう心に決めている。
そう僕は、あの二人の顔をもう二度と見たくはないから。
僕は何度「すいません!」、「すいません!」と頭を下げ続け。最終的には僕の顔の痣や優れない顔色と覇気、士気の無い様子……。
いつもの優等生の僕ではなく、服装の方も乱れ、足跡で汚れ、昨日のままの薄気味悪い僕だから営業部の部長や課長もなんとなく、僕のことを察してくれて辞表を受け取ってくれたから。
僕は営業部に沙也加がいるから、そのままみんなには挨拶もしないで帰宅の途に就き。
それから引き篭もり生活を続ける。まあ、その中で沙也加や向こうの両親や家の親も何度もピンポン押したけれど。
誰とも会わずにいたけれど。
沙也加は本当にしつこく付き纏ってきて玄関先から泣きながら何度も謝罪をしてきたけれど。
僕は自分以外の男へと平然と腰を振るような女性は好ましくないので無視を続けた。
そしてアイツが家の扉を泣きながら気が触れたように叩く頃から僕の心の病が発病……。不眠症とパニック障害を患うようになった。
またそんな最中にアイツとの結婚資金が底を尽き、僕自身が引き篭もり生活ができなくなり。
何かよい職はないかと考えながら一人気分転換をしながら車でドライブの最中に、僕は叔父さんと会い、今僕がしている販売業……。キッチンカーによる実演販売を教えてもらい。
車や機材を購入し、ソフトワッフルの実演販売を始めたのだけれど。
まさか僕の心の病が不眠症とパニック障害だけではなく、極度の女性アレルギーも患っていて、僕の仕事は女性相手の販売業だから、本当に困っている最中に。
また僕の許へと事件が舞い降りるから、本当に僕はワンワンと泣きたい気分でございます。
◇◇◇
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