応援コメント

擬氷」への応援コメント

  • まるで自分自身に向き合うような物語でした。多分これから、何度でも読み返すことになる予感がします。
    物語というきれいなかたちにしてくださり、ありがとうございます。

  • 罪に向き合っているようでいて、向き合えていない。そんな人間の本質を描いたのかなと思いました。
    私は常々、一般論でいう贖罪の胡散臭さに辟易しています。なぜなら罪は過去なので現在や未来が贖い切れるものではないからです。この作品に、どうせみんなそういう自分本位の贖罪しかしないじゃないか、と言われているように感じました。
    結局は、自分で自分を断罪するしかない。そしてその断罪を納得するしかない。多くの人間がちょっと自分を傷付けて許された気になりますが、彼女はそれに50年を費やしました。そうしなければ許せないほど自分の幼い行動が許せなかったのでしょう。彼女は彼女によって彼女を許します。しかしそれはやはり、贖罪ではないことを、悲しいかな彼女自身が一番よくわかっているんですよね。
    本当は見たくない真実に、向き合わせてくれるような作品でした。

    順番前後しますが、氷性と言う設定が非常に魅力的でした。男性、女性、氷性のような感じかなと。また擬氷とかも『ありそう感』があっていい名前だと思いました。