第13話 C―大人の心―FEOH



〈うぜぇ!!〉


【C―大人の心―FEOH】

未知の存在を指す。


登場人物紹介


PN・夕闇(男3X才)

俺だ。●●●●●県に住む。ピクシブで「夕闇」という名で数々の小説とゲームブックを投稿している。ファッションが個性的と言われる(黒のカーゴパンツに浴衣の帯をベルト代わりに使用。赤いポロシャツに黒の3角タイ(金色のアクセサリーで留めている)を着用。羽織着物をジャケットのように着ている。灰色のキャスケット帽を愛用している。長い黒髪をポニーテールにしている。俺自信も蒐集癖があり、ネット通販で様々なサイコロを集めたり、老舗ブランドのフィギュアを集めたりしている。口調はクレバーで丁寧語。

一人称はどんな時も「俺」

しばしば女子校生に間違われる。


PN・朝霧(女17才)

女子高生。何にでも興味を持つ好奇心と行動力、ずば抜けたスタイルの良さと女子力を持つ。子供っぽさと大人の落ち着いたクールさを併せ持つ。スケートボードで移動する事もある。アルビノで毛は白く目は赤い。青色のキュロット、黒色のシャツ、緑色の羽織、赤色の帽子を着ている。


プロローグ

私、朝霧が語りますね。アナタは「大人の心」を知ってますか?夕闇クンが言うには非公認妖怪の1種なんだって。1m程の大きさでパッと見て巨大な足の裏に見えるケド上の方に漢字で〈大人〉の字があって、中央に巨大なタラコ唇があってよく蛇のような舌を出しているの。踵にあたる部分から1対の足首があって歩いたり跳ねたりするよ。野太い男性のような声で気怠げにドラァグクイーンのような口調で喋るんだ。よく人に大人の苦労を語るんだって!なんだか可愛いよね♪夕闇クンはなんだか違うみたいだけど………。


ストーリー

金曜日の夜、俺と朝霧はファストフード店で食事を終え店から出て来た。

「ハァ〜〜〜。沢山食べたナ〜。もう苦しくてしょうがないヨ………。うぅ〜〜〜。漬物食べて口サッパリさせたい………。(夕闇)」

「えぇ~?美味しかったじゃん♪私沢山食べれて良かったって思うし、ホラ!沢山持ち帰り出来たからしばらく御飯、ハンバーガーセット食べれるヨ♪(朝霧)」

「俺はもうハンバーガー見たくもねぇヨ!?だいたい朝霧!オマエ、沢山ハンバーガー食べれて良かったんじゃないだろ?沢山持ち帰り出来たから良かったんじゃないだろ?ハッピーメニューの恐竜の玩具が沢山GET出来たから良かったんじゃねぇか!!なんだヨ?全15種類全部GET出来るまでハンバーガー食べまくりやがって!!俺までバーガー漬けにしやがって!!しかもコンプリートした上でまだ持ち帰りまで沢山買いやがって!!店員さん困ってたじゃねぇか!今日絶対に俺達ブラックリストに名前が載ったゾ!?オマエ、そのバーガーの山全部責任持って食えよ!?(夕闇)」

ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡ペシッ!ポヨヨン♡

俺はひたすら朝霧の胸を叩きまくった。その度に朝霧の胸が揺れる。

「キャンッ!!痛い痛い痛い!?ヤメテヤメテヤメテーーー!!ごめんって!?ごめんなさーーーい!!(朝霧)」

朝霧が少し涙目になったからやめた。

「だいたい、この辺なら1人で行けるだろ?なんで俺までバーガー漬けに………。(夕闇)」

「うぅ。ごめん夕闇クン。私、毎年1件また1件って感じで出禁になってるから、私1人じゃ入れなかったの………。ごめんね?(朝霧)」

「オマエ………。そんなにヤッたのかヨ?嘘だろ?(夕闇)」

朝霧が誇らしく

「そんな事で嘘ついたってしょうがないじゃん!私はそんな事で嘘ついたりしないよ!(朝霧)」

と自慢気にのたまう。

「恥じろ!!(夕闇)」

俺の怒声が夜の町に響く。


しばらく歩いていると公園が見えた。

「少し休むゾ。確か持ち帰りセットの中にドリンクでお茶があっただろ?1杯飲ませてくれ。(夕闇)」

「え?良いケド、コーラの方が良くない?夕闇クン、コーラ好きでしょ?(朝霧)」

俺は朝霧を少し睨見つけ

「………。バーガー漬けの腹にコーラ飲めってか!?口と喉パサパサなんすわ!(夕闇)」

朝霧が慌てて袋からお茶を取り出す。

「ごめんなさ〜〜〜い♡(朝霧)」

俺と朝霧は公園のベンチに座る。俺は朝霧からお茶を受け取りストローを差し込んで飲む。

「あぁ〜〜〜。うめぇ~〜〜。(夕闇)」

「うぅ〜。私ちょっと熱くなって夕闇クンの事考えれてなかった………。ホント、ごめんなさい。(朝霧)」

俺はひと息ついて

「もう良いヨ。朝霧、恐竜や怪獣大好きだもんな。今度からは程々にしてくれたら良いヨ。俺も怒鳴って悪かったヨ。(夕闇)」

「夕闇クン……………。ありがと。(朝霧)」

「あらあら〜〜〜♡熱くなっちゃってぇ~♡イチャイチャするなら家でしなさいよね〜♡」

「キャッ!?(朝霧)」

突如、暗闇から野太い男の粘着質な声で話しかけられる。

「う〜わ。オマエ、ココに居たのかよ………。(夕闇)」

俺は声の主に心当たりがある。知ってる奴だ。

「夕闇クンの知ってる人?(朝霧)」

「人じゃねぇヨ………。ホラ、声のした方………前辺りになんかいるだろ………?(夕闇)」

朝霧が少し前方に目を凝らす。

「ん~~?あ、街灯に照らされて見えてきた♪え?何アレ?(朝霧)」

街灯に照らされ見えたモノ。ソレはパッと見、1m程の巨大な足の裏だった。しかしその足の裏は踵にあたる部分に1対の足首があった。巨大な足の裏の上の方には漢字で〈大人〉の文字があり、足の裏の中央には巨大なタラコ唇があり、時折蛇のような舌をチロチロ出している。

「あら、夕闇ちゃんじゃないのぉ♡そしてその娘は夕闇ちゃんの彼女ぉ?あらあら〜♡夕闇ちゃんにもようやく彼女が出来たのね〜♡」

俺は溜め息をついて

「一緒に生活しているダケだ。五月蝿い奴だな〜。(夕闇)」

「ちょっと!?夕闇クン!?知ってるコなんでしょ?そんな邪険にしたら駄目だよ!(朝霧)」

朝霧が俺を叱るのを見てソイツはピョンと跳ねる。

「あら〜♡お嬢さん優しいのねぇ♡私嬉しいわぁ♡」

「はい♪どういたしまして♪ところで夕闇クン、このコって、ナニ?(朝霧)」

「普通真っ先にきくだろ?ソイツは非公認妖怪の1種で〈大人の心〉って云うんだ。(夕闇)」

「へぇ~♪このコ〈大人の心〉って云うんだ♪可愛いじゃん♪(朝霧)」

「何処がだヨ!?(夕闇)」

朝霧は嬉しそうに袋をあさりセットメニューを取り出し

「ねぇねぇ♪大人の心クン♪バーガー食べる?(夕闇)」

大人の心はピョコピョコと朝霧のもとへ駆け寄り

「あら〜♡ありがとうねぇ♡最近何も食べれてないから助かるわぁ♡(大人の心)」

大人の心は舌でバーガーセットを絡め取って口の中に入れて食べる。

「美味しいわぁ〜♡まだあるかしらぁ?(大人の心)」

「うん♪沢山あるよ~♪もっと食べる?(朝霧)」

「あら〜♡ありがとうねぇ♡夕闇ちゃん、この娘随分良い子じゃないのぉ♡付き合えば良いじゃない♡(夕闇)」

「五月蝿いなぁ。食ったらとっとと帰れヨ。(夕闇)」

「夕闇クン!!(朝霧)」

「まったくもぅ!つれないんだからぁ。昔は可愛げがあったのにぃ!(大人の心)」

朝霧は大人の心と目線?を合わせて

「大人の心クンは夕闇クンとどういう関係なの?(朝霧)」

大人の心は分厚いタラコ唇を蛇舌でペロリと舐めて

「隣人みたいなモノね。ホラ、野良猫が人の家に出入りしている内にその家の人達と仲良くなるのあるでしょう?そんな感じよ♡わ・た・し・た・ち♡(大人の心)」

「夕闇クン!だったら大人の心クンを邪険にしたら駄目じゃない!大人の心クンが可哀想だよ!(朝霧)」

「あぁ〜〜〜?(夕闇)」

朝霧は両手で大人の心を抱き上げ

「だったらコレから本当に仲良くなれば良いんだよ♪夕闇クン!大人の心クン、内の家族にしようよ♪(朝霧)」

「あら♡ソレ良いわねぇ♡よろしくね♡夕闇ちゃん♡朝霧ちゃん♡(大人の心)」

なんか家族になる雰囲気になってる!?嘘だろ!?

「おいおいおい!?なんでそうなる!?(夕闇)」

すると朝霧がキョトンとした顔で

「え?だって夕闇クン良く言ってたじゃん。「怪異って呼ばれる怪物達は基本的に人間社会の中では非力だ。だからそういう奴等に手を伸ばして保護して家族になれたらな。」って。良い機会だよ?最初の一歩だよ?(朝霧)」

「あら♡夕闇ちゃん♡随分嬉しい事考えてくれてるんじゃない♡嬉しいわぁ♡ふつつかなモノですがよろしくねぇ♡(大人の心」

本当にふつつかなモノだヨ!!でも、まさか朝霧にアレを言われるとはな。

あ〜あ。もう、こうなったら踏んでやるヨ。その最初の一歩。

「ハァ〜。わかったヨ。但し大人の心!しばらく俺達の御飯はそのバーガーセットだゾ!?(夕闇)」

朝霧が目を輝かせて喜ぶ。

「夕闇クン♪やったね♪大人の心クン♪コレからよろしくね♪(朝霧)」

大人の心は蛇舌を激しくチロチロさせて喜ぶ。

「こちらこそよろしくねぇ♡朝霧ちゃん♡夕闇ちゃん♡(大人の心)」

俺達は公園を出て再び帰路につく。

俺達の、俺と朝霧と大人の心の家に。


エピローグ

帰り道、アレから朝霧はずっと大人の心を抱いて歩いていた。

「ねぇ大人の心クン、どうしてあの公園に暮らしてたの?(朝霧)」

正直俺もソレが気になってた。

「そういやそうだナ。何でだヨ?(夕闇)」

大人の心は蛇舌をピロピロさせて

「どういうワケか、ヤンチャなチェリーボーイや生娘達に追い回されてアソコで隠れ暮らしてたの♡本当今日、朝霧ちゃんと夕闇ちゃんが来てくれて助かったわぁ♡(大人の心)」

朝霧が少しムッとして

「えぇ~!?何で〜〜〜!?大人の心クン可愛いじゃん!!何で虐められるのーーー!?(朝霧)」

「ありがとうねぇ♡朝霧ちゃん♡嬉しいわぁ♡(大人の心)」

俺は溜め息をついて

「オマエ、またいつもみたいに〈大人の苦労〉を語ったんじゃねぇだろうナ?(夕闇)」

朝霧がキョトンとして

「え?(朝霧)」

少し驚く。対して大人の心は

「えぇ。そうよ?ナニがいけないのかしらぁ♡(大人の心)」

と真剣に疑問に感じている。

「え?大人の心クン、そういう事してるの?(朝霧)」

「えぇ、そうよ?(大人の心)」

俺と朝霧は夜空を見上げて溜め息をつく。

「……………。だから、ヤメロって言っただろ………?(夕闇)」

「駄目だよぉ?そういう事しちゃ………。(朝霧)」

「あらあら♡(大人の心)」

やがて、俺達の家が見えてきた。

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