第5話 O―水の星の声―FEOH
〈私は知識を授けに来ました。〉
【O―水の星の声―FEOH】
環境省指標存在・未知の存在・未知の愛玩生物を指す。
登場人物紹介
PN・夕闇(男3X才)
俺だ。●●●●●県に住む。ピクシブで「夕闇」という名で数々の小説とゲームブックを投稿している。ファッションが個性的と言われる(黒のカーゴパンツに浴衣の帯をベルト代わりに使用。赤いポロシャツに黒の3角タイ(金色のアクセサリーで留めている)を着用。羽織着物をジャケットのように着ている。灰色のキャスケット帽を愛用している。長い黒髪をポニーテールにしている。俺自信も蒐集癖があり、ネット通販で様々なサイコロを集めたり、老舗ブランドのフィギュアを集めたりしている。口調はクレバーで丁寧語。
一人称はどんな時も「俺」
しばしば女子校生に間違われる。
PN・朝霧(女17才)
女子高生。何にでも興味を持つ好奇心と行動力、ずば抜けたスタイルの良さと女子力を持つ。子供っぽさと大人の落ち着いたクールさを併せ持つ。スケートボードで移動する事もある。アルビノで毛は白く目は赤い。青色のキュロット、黒色のシャツ、緑色の羽織、赤色の帽子を着ている。
プロローグ
俺、夕闇が語る。もしアナタの目の前に未知の存在が現れたらどうしますか?もしその未知の存在を通して今の地球の状況を知ったらどうしますか?もしその未知の存在が知識を授けてきたらどうしますか?
ストーリー
自宅にて
ソイツは突如風呂場に現れた。
遡る事半時間前の事………
「キャーーーーー!!?(朝霧)」
風呂場から朝霧の悲鳴が聞こえる。俺はすぐに駆け付ける。
「どうした!?何があった!!(夕闇)」
俺は朝霧の返事を待たずに風呂場に突入する。ソコには産まれた時の姿の朝霧が湯船の蓋を押さえつけていた。
「キャーーーーー!!!(朝霧)」
朝霧の投げた洗面器が俺の顔にクリティカルヒットし、俺は後方へ倒れる。朝霧はすぐにに風呂場の扉を閉め、急ぎ服を着始める。
「ねぇ?夕闇クン!?普通返事待つよね!?(朝霧)」
「ねぇ?朝霧!?普通あんな声聞いたらとりあえず駆け付けて突入するよね!?(夕闇)」
しばらくして服を着た朝霧が風呂場のドアを開ける。
「………。で?何があったの?あんな悲鳴あげて。(夕闇)」
俺の声かけでハッとした朝霧が湯船に駆け寄り
「あ!そうそう見て!?湯船の蓋開けたら、ホラ!!(朝霧)」
そう言って朝霧は蓋を開ける。するとソコに湯はなかった。代わりに、ワケわからん奴がいた。本当にワケわからん奴だ。
大きさは本体1m程か?幼い子供が描いたような雑な地球を思わせる球体。球体の下部分から4本の触手が足として生えている。球体のてっぺんから雑で大きな双葉が生えている。双葉?が顔なのだろうか、双葉?が俺達を見ると中央線上にあたる部分から1本の触手を生やして会釈する。
「…………………?(夕闇・朝霧)」
唖然としている俺達を見るとソイツは生やした触手で自らの体?をバスケのドリブルのように何度も叩く。弾む体?。何だコイツ?するとソイツは
「■■■■■■■■■■■〜〜〜♪」
双葉を激しく震わせ何か歌い出した?リズムはあるが歌なのか怪しい。何を言ってるのかもわからない。何だコイツ?そしてソイツは気が済んだのか大人しくなり俺達に向かう。
「…………………?(夕闇・朝霧)」
本当に何なんだコイツは?ソイツは再び双葉を震わせ
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【はじめまして。私は〈水の星の声〉と申します。】」
何か言ってきた。何言ってるのかわからないのに、言ってる事が何故かわかる。怖い。何なんだコイツ!?
「み…水の星の声………?(朝霧)」
朝霧が声を絞り出す。するとソイツは再び双葉を震わせる。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【そうです。私は〈水の星の声〉です】(水の星の声)」
朝霧は風呂用の椅子に腰をかける。腰抜かしたな。
「俺達に何の用だ?(夕闇)」
俺は警戒しながら〈水の星の声〉と名乗る意味不明な奴に問いかける。するとソイツは双葉を震わせ
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■【私はアナタ方に知識を授けに来ました。】(水の星の声)」
と、訴えかける。
「何の知識を授けてくれるんだい?(夕闇)」
ソイツは双葉を震わせ
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【教えましょう。トマト1個分のリコピンはトマト1個分なのです。】(水の星の声)」
…………………?は?今コイツトマト1個分のリコピンはトマト1個分とか言った?とりあえず俺はソイツを殴った。
「当たり前だ!!コラァ!!(夕闇)」
風呂場を縦横無尽にバインバインとバウンドする水の星の声。
「………殴らなくても………(朝霧)」
「だってコイツ、トマト1個分のリコピンはトマト1個分とかわかりきった事を………(夕闇)」
バウンドを辞めた水の星の声は双葉を震わせ
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【不服ですか?ではもう1つ知識を授けましょう。蟹1匹分の可食分は蟹1匹分なのですフグォッ】(水の星の声)」
俺は水の星の声が言い終わると同時に水の星の声を思いっきり蹴り飛ばす。バインバインと縦横無尽にバウンドする水の星の声。
「蹴らなくても………(朝霧)」
バウンドを辞めた水の星の声は双葉を震わせ
「■■■■■■■■■■■■【一体何が不服なのでしょう?】(水の星の声)」
とのたまう。うざい。
「じゃぁ、アンタの事教えてくれよ。(夕闇)」
すると水の星の声は双葉を震わせ
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【良いでしょう。私はアナタ方が地球とよぶ星の声です。】(水の星の声)」
「ハ…………………?(夕闇・朝霧)」
呆然としていると、水の星の声は
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【今宵私はアナタ方に3つも知識を授ける事が出来ました。今宵はもう満足です。また出会える事を。その日までさようなら。】(水の星の声)」
そう言うと水の星の声は風呂場の窓を開け、外へ出る。俺達は急ぎ水の星の声が出た所を見ると、水の星の声は何処にもいなかった。
エピローグ
「ねぇ、夕闇クン?結局あの〈水の星の声〉クンって何だったんだろう?(朝霧)」
「知らないヨ………。(夕闇)」
「そっか………。(朝霧)」
俺達は家に入る。
この世には、〈水の星の声〉みたいな奴がまだまだいるのだろう。
めんどくさい………!!
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