第3話 S―見栄張小学校―UR



〈皆良い笑顔の小学校の写真〉


【S―見栄張小学校―UR】

教育に関する犯罪の証明?・地域・建造物・写真による記録媒体・生徒や教師、用務員や関係者全員を指す。


登場人物紹介


PN・夕闇(男3X才)

俺だ。●●●●●県に住む。ピクシブで「夕闇」という名で数々の小説とゲームブックを投稿している。ファッションが個性的と言われる(黒のカーゴパンツに浴衣の帯をベルト代わりに使用。赤いポロシャツに黒の3角タイ(金色のアクセサリーで留めている)を着用。羽織着物をジャケットのように着ている。灰色のキャスケット帽を愛用している。長い黒髪をポニーテールにしている。俺自信も蒐集癖があり、ネット通販で様々なサイコロを集めたり、老舗ブランドのフィギュアを集めたりしている。口調はクレバーで丁寧語。

一人称はどんな時も「俺」

しばしば女子校生に間違われる。


PN・朝霧(女17才)

女子高生。何にでも興味を持つ好奇心と行動力、ずば抜けたスタイルの良さと女子力を持つ。子供っぽさと大人の落ち着いたクールさを併せ持つ。スケートボードで移動する事もある。アルビノで毛は白く目は赤い。青色のキュロット、黒色のシャツ、緑色の羽織、赤色の帽子を着ている。


PN・玉梓太夫(女21才)

趣味で風景を撮影し、SNSに投稿している女子大生。


プロローグ

俺、夕闇が語る。アナタにとって奇妙な写真とは何でしょう?良い写真とは何でしょう?コレから登場する写真をアナタはどうとらえるでしょうか?


ストーリー

金曜日の夜、俺と朝霧は居間でTVを見てくつろいでいた。

「来週のポケモン、楽しみだね♪夕闇クン♪(朝霧)」

「何だよ今日のエピソード。続きが気になってしょうがないヨ♪(夕闇)」

♪♪♪♪♪〜

俺のスマホに電話が?誰だ?俺は電話に出る。

「ハイ。もしもし。夕闇です。どなたでしょうか?(夕闇)」

「夕闇さんですか?私PN・玉梓太夫という者です。明日のお昼12時に喫茶店〈ハゲだよ〉でお会い出来ますか?(玉梓太夫)」

「ハイ。明日 のお昼12時に喫茶店〈ハゲだよ〉ですネ?わかりました。では明日喫茶店〈ハゲだよ〉でお会いしましょう。(夕闇)」

「ありがとうございます。ソレと私は趣味で玉梓太夫の名でSNSに撮影した写真を投稿しています。よろしくお願いします。では、明日。(玉梓太夫)」

通話が終わる。ソレにして電話で趣味でSNSに写真を投稿している事を初対面の人にアピールするとか、変わってるな。

「朝霧〜。明日のお昼12時に喫茶店〈ハゲだよ〉に行くゾ〜。(夕闇)」

「さっきの電話の依頼かな?(朝霧)」

「ソレと何かいきなり趣味でSNSで写真を投稿している事をアピールされたな。(夕闇)」

「もしかして、明日合うまでに見て欲しいのかな?(朝霧)」

「あ、なるほど。ソレじゃ変わってる人扱いしちゃいかんな。(夕闇)」

「夕闇クンに変わってる人扱いされたら終わりだよ〜♪(朝霧)」

「あん!?ソレ、どうゆう事!?(夕闇)」

「教えな〜い♪(朝霧)」

「仕方無い。じゃ、朝霧の体にきくゾーーー♪(夕闇)」

「キャーーー♪(朝霧)」

こうしていつものように馬鹿な事して夜を過ごした。


翌日、喫茶店〈ハゲだよ〉にて

「うわぁ~♪実はこの喫茶店〈ハゲだよ〉っておでかけ雑誌でも必ずオススメの場所として紹介される喫茶店なんだよ~♪(朝霧)」

「ハァ〜。近くにそんな所があるなんて世の中狭いモンだなーー。でもって、確かに良い感じの店だな。おでかけ雑誌に必ず紹介されるのも今の時点でも充分納得だな。(夕闇)」

ただ何で店名を〈ハゲだよ〉にしたんだヨ?


カフェのドアを開けると、心地よい香りが漂ってくる。玉梓太夫さんは、すでにテーブルに座っていた。俺達は、彼女に挨拶をし、席に着いた。

「こんにちは、夕闇さん、朝霧さん。今日は来てくださってありがとうございます。」

と彼女が微笑む。

俺は冷たい紅茶と季節の果物を使ったパフェを注文した。挨拶は冷たい紅茶と季節の果物とクリームを盛大に盛ったパンケーキを注文した。こうして食った栄養やカロリーは恐らく朝霧のオッパイになるんだろう。玉梓太夫さんは、カットされたフルーツとハーブの入ったデトックスウォーターとチョコレートパフェを頼んだ。

「えっと、言い難いんですが、私がSNSに投稿している写真は御覧になられましたか?(玉梓太夫)」

「玉梓太夫さん、俺達にそんなに畏まった喋り方しなくても大丈夫ですよ。朝霧だって良く人前でも平気で俺の事を変人だのなんだの言いますから〜♪(夕闇)」

「そうですよ~♪夕闇クンだって良く人前で平気で私の事オッパイオッパイオッパイって呼ぶんですから〜♪(朝霧)」

俺と朝霧は静かに睨み合い互いの鳩尾に軽いパンチを入れ、悶えて落ち着いた後平静を装って玉梓太夫さんに改めて向き合う。

「ソレにしても良い写真ばかりで驚きましたヨ〜♪中には近所や知ってる場所まであったんですから♪いや〜、玉梓太夫さんホントに良いセンスしてますヨ〜♪(夕闇)」

「私も感動しました♪玉梓太夫さんホントに趣味であんな素敵な作品をSNSに投稿してるんですか!?かなりの作品がありますし写真集だって出せますよ~♪玉梓太夫さんはもしかして将来写真家を目指してるんですか?(朝霧)」

「あのお客様?床でそのような格好(膝立ち)をするのは、辞めてくださいませんか?(スタッフ)」

「あ!?ソリャどうもすいませんでした~♪(夕闇・朝霧)」

俺達は即座に立ち上がり元の席に座り玉梓太夫さんに向き合う。なんか玉梓太夫さん、笑顔だけど顔引き攣ってるな。どうしたんだろ?

「み、見てくださったんですか。あ、ありがとうございます。(玉梓太夫)」

俺達は愛想笑いをする。

「えっと、お二人はどのような関係で?(玉梓太夫)」

うぅわっ………。俺がどう答えて良いのか未だにわからん事聞いてくるなぁ!?正直俺が知りたいヨ!「住み込みで働かせてくれ」で押し通されて同居する事になったし。あと俺、一応給料払ってるケド、正直払って良いのかもわからんし。俺が答えに困って、朝霧を見ると……………、朝霧も汗をかきながら目を泳がせていた。朝霧………オマエも答えに困ってんのかヨ!?正直朝霧が答えてくれた方が助かるヨ!!困るなヨ!!このオッパイ!!

そして俺と朝霧は同時に

「どういう関係なんでしょう〜?(夕闇・朝霧)」

と答えると玉梓太夫さんは

「あ…ハイ…わかりました〜♪(玉梓太夫)」

と返事をしてくれた。

ソレから俺達はスマホを持ち寄って玉梓太夫さんの写真を色々見ながら話し合った。

そしてメニューが届くと、彼女は問題の写真を出した。スマホの画面に映し出されたその写真を見て、俺は一瞬、穏やかな風景に心を奪われた。小学校の写真だ。

「いい写真ですね、皆さん、楽しそうだ(夕闇)」

と感想を述べた。朝霧も同じらしく

「ホント、生徒や教師も皆良い笑顔ですね♪(朝霧)」

「本当に良い写真なのでしょうか?(玉梓太夫)」

玉梓太夫さんは少し表情を曇らせ

「実は、この写真には異常な点があるんです」

と言た。彼女は、写真を撮った経緯を語り始めた。

「実は私、アウトドアとかも好きでこの写真を撮った日も休日を利用して△△△山を頂上まで登ってから撮影したんです。お昼に撮影しました。(玉梓太夫)」

アレ?今玉梓太夫さん△△△山の頂上って言った?確かあの山中々の標高があったハズだけど………?朝霧も同じ疑問を感じたのか玉梓太夫さんに

「えっと………どういう風にこの小学校を撮影したんですか?(朝霧)」

と撮影の仕方を聞いた。玉梓太夫さんは恐る恐る答える。

「スマホに転送出来るデジカメで撮影したんです。知ってますか?△△△山ってこの辺の山では結構標高が高い山なんです。だから私は頂上からこの小学校を撮影したくて、デジカメに三脚と望遠レンズをセットして撮影したんです。そのままだと何処に何があるか分かりませんから。しかもこの小学校だけじゃなく町の色んな場所を撮影したんです。ですが………この小学校は異質だったんです!!(玉梓太夫)」

あぁ、なんか予想がついたゾ!?でも最後まで聞かないとわからないし。

「異質………とは?(夕闇)」

俺が玉梓太夫さんにきくと、玉梓太夫さんが答える前に朝霧が

「夕闇クン!!この写真、変だよ!!(朝霧)」と狼狽える。この写真が変なのはもう充分わかってる!!俺が朝霧を落ち着かせてから玉梓太夫さんの答えを待つと、玉梓太夫さんが答えてくれた。

「私がカメラをこの小学校に合わせた途端、グラウンドにいた生徒や教師達学校関係者だけでなく校舎内にいる生徒や教師達まで一斉に私に笑顔を向けたんです!!(玉梓太夫)」

その言葉を聞いた瞬間、俺の背筋が寒くなった。

俺はもう、この小学校の写真を「笑顔溢れる良い小学校の写真」には見えなかった。朝霧も同じらしく、何かを紛らわすようにパンケーキを勢い良く食べ始める。

「ウワァコノパンケーキオイシイヨォ ユウヤミクンモタマズサタユウサンモドォ(朝霧)」

朝霧、無理に場の空気を変えんで良い。泣いてんじゃねぇか。その努力見てる方が辛いわ!!


朝霧が無理矢理パンケーキを食べ終え、俺は玉梓太夫さんにきりだす。

「玉梓太夫さんはこの写真を手元に置いておきたいですか?(夕闇)」

「正直今は消したくて仕方ありません。(玉梓太夫)」

「玉梓太夫さん、この日の日記みたいなモノは?(夕闇)」

「一応、持ってきてます。(玉梓太夫)」

「ソレでは玉梓太夫さん。まずはこの喫茶店の向かいにコンビニがあるでしょう?ソコのプリンターでこの写真をプリントしてもらえますか?そしてその写真と日記を俺にください。(夕闇)」

「えっと…ソレはつまり?(玉梓太夫)」

「そして、玉梓太夫さん。この写真はSNSには?(夕闇)」

「投稿してません!(玉梓太夫)」

「ソレは良かった♪ではその後の説明です。俺に写真と日記を渡したら、アナタはデジカメのメモリーからこの写真を消してください。そして、忘れるのです。良いですね?(夕闇)」

「………!では、早速!!(玉梓太夫)」

「店の人には言っておきますヨ♪(夕闇)」」

「ハイ!(玉梓太夫)」

カランカラン♪

玉梓太夫さんは喫茶店を出てコンビニへ走って行った。

この頃には朝霧は落ち着きを取り戻していた。

「ねぇ、夕闇クン?こんな事してどうなるの?(朝霧)」

俺は紅茶を飲みそして

「写真と日記は俺達で管理する。玉梓太夫さんは写真と写真に関する事を忘れる。多分なんの苦労も無くすぐに忘れられる。ソレで良いんだヨ。(夕闇)」

「なるほど。ソレで誰が管理するの?(朝霧)」

「当番制に決まってるだろ?(夕闇)」

「うぅ〜。わかった。(朝霧)」


エピローグ

夜、自宅にて

俺は玉梓太夫さんから受け取った写真を見ている。

「ねぇ、夕闇クン?その写真ジックリ見るの辞めようよ~?(朝霧)」

「あぁ、わりぃわりぃ♪ソレじゃ朝霧、朝霧が今履いてるパンツ見せてヨ♪(夕闇)」

「なんでそうなるのヨ!!(朝霧)」

こうしていつものように俺達は馬鹿騒ぎしながら夜を過ごす。


でもなぁ。真相知らなきゃやっぱり良い写真なんだよなぁ。

印象って大事だな。



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