第14話 王都での宴と陰謀・さらなるドタバタ編
王都での小規模魔力暴走事件を終えたリードは、国王から直接招かれ、王宮で開かれる大規模な晩餐会に出席することとなった。煌びやかな宮殿の大広間には、各地の貴族や冒険者、そして王国の重要人物たちが揃っている。
「……やれやれ、また人混みか」
リードは肩をすくめつつ、ミリィとともに会場に入る。ミリィは興奮気味に目を輝かせる。
「リードさん、これぞ王都……! まるで別世界ですね!」
「俺としては、畑の土の匂いの方が落ち着くんだけどな」
宴は豪華そのものだった。金箔の装飾、香り高い料理、煌めくシャンデリア。だが、リードにとってこの場は戦場と変わらない。視線の先には、次なる騒動の気配が漂っていた。
「リード・フェルンガルト殿、今回の宴は貴殿の魔力も見せていただくことになっております」
王の側近が小声で耳打ちする。リードは軽くため息をつく。
「……またデモンストレーションか」
その直後、宴会場の奥で不穏な動きが見えた。黒いマントの影が、宴の食器を操り、会場を混乱させようとしている。どうやら影の勢力が、リードを標的にして何か企んでいるらしい。
「……またか」
リードは微笑を浮かべつつ杖を振る。魔力が穏やかに広がり、飛び回る食器や小型魔法を一瞬で吸収して無害化する。
その様子に、会場の貴族たちは驚きと拍手を繰り返す。リードの魔力は、静かに、しかし圧倒的に場を支配していた。
「……やっぱり、平穏って手に入りにくいな」
ミリィが小声で呟く。
「でも、リードさん、こうして騒動を笑って片付けられるのは、さすがですね」
「……まあ、俺にとっては日常みたいなものだ」
しかし、宴会はこれで終わらなかった。影の勢力は、次々と奇策を繰り出し、王宮内での騒動はますます複雑化する。リードは杖を巧みに操り、魔力の奔流で次々と危機を回避する。まるで観客の前で演出する舞台のような光景だ。
「……やれやれ、畑の平和が恋しいな」
リードは肩をすくめつつも、どこか楽しげな表情を見せる。スローライフの願望は揺らがず、しかし現実の騒動には柔軟に対処する――それがリードの日常なのだった。
宴の終わり、王は満足げに微笑む。
「リード殿、今回も助かった。やはりお主の力は国に欠かせぬな」
リードは静かに頷く。
「……でも、畑には早く戻りたいんだ」
こうして、王都での宴と陰謀のドタバタは一応の収束を迎える。だが、リードのスローライフはまだ遠く、次なる騒動がすでに影で動き始めていることを、彼は感じ取っていた。
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