・
第2話
閑静な住宅街の中にある、見慣れた家についた。見える限り部屋の明かりは全て消えている。中に入って確認してみたけれど、やっぱり誰もいなかった。
4人席のダイニングテーブル。そのひとつに座った。
そうして、ひたすらに、待つ。
待って、待って、待って、待って。
それでも。
日付が変わりそうな時間になっても、帰ってこない。
リビングの電気を消して、玄関を開ける。
「さよなら」
もう来れなくなった家に、最後の挨拶を呟いた。
ただただ広い家。
ここでひとり暮らす幼馴染を思えば、胸が痛む。
けれどもう、そういう感情は捨てなければならない。
俺は、来未との時間を選んだのだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます