海月の繋がり

第1話

海斗かいとのことが好きです!私とつきあってください!」




夕日が綺麗なテラス席、そぐわない大きな声が響いた。水族館の一部で様々な人から注目を浴びている。


可笑しくなってきて、思わず笑ってしまった。





そんな俺を見て「もう!真剣なのに!」と拗ねる彼女に「悪い」謝って、もう少しだけ、笑う。






「俺も、来未くるみのこと好き。付き合おう。」



そして、芽生えてしまっていた感情を素直に伝える。すると、みるみるうちに来未の瞳は涙のベールに包まれた。立ち上がり駆け寄ってきて、勢いよく抱きついてくる。





「絶対、幸せにするからね!」


「そういうのってこっちの言葉じゃないの?」


「いいの!あ!じゃあ私、明日から学校で海斗の彼氏だって聞かれたら自慢していいの!?」


「……いいよ。」


「やったあ!これからよろしくね!海斗!」


「うん」



ふわふわな来未の頭に手を添えながら、ぽんぽん、と軽く撫でる。




愛おしい、彼女となった来未との未来を思いながら、考え続けていた。






ある関係の、終わり方を。

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