第2話、雨の中の命

前回のあらすじ

魔王の部下のアポロフェス、

たが、ある日、赤子を抱いた女の人を庇い

魔王軍を裏切る

アポロフェスはこの後どうなるのか?



やっと俺は魔王軍を巻けて

古びている家に辿り着いた。

やっと、ここは

スレンランド村、

魔王城から離れている小さな村。


「………はあ、はあ、ここまで来れば」

俺はルークに

「もう………泣くなよ。

これから………は育て親だから……」


俺はここで赤子を下ろした。

行くまで泣いていた赤子は下ろした瞬間、

泣くのを辞めた。

まるで、

俺の声で安心するのように………………

さて、ここなら魔王軍は来ない……


「……こんな顔してるのにお前はよく寝れるな

お前は強い。」


俺は赤子の頭を撫でた 。

「だから………」


撫でた瞬間、ルークは手を掴む

暖かい………

俺はこんな奴を………

「………わかった。

俺はお前を守る。

お前のお母さんと約束したからな」


外は雨が、降っている

森の外には、少し魔物が多い


だが、追っては………もう追いつかないだろう


今なら

俺はルークに近寄り、息を吐き

そのまま………


ドサッ

限界だった。

何か糸がとかれたように倒れた


「うぇええええん」


とルークの泣き声で薄暗い中に響く。

俺は壁に這いつくばって、ルークのところに行く

「……悪い。ルーク………

もう、眠らせ………」



ドンドン、

と謎の異音がした

な、なんだ!?

まさか、もう………

追ってか?

「!?」

俺は家の玄関を見る。

まさか、もう追っ手か?


「おーい、たいじょうぶか!?」


と人間の声だ。

これだと人間にバレる

バレればルークが…………


能力………へ………変身………っ

少ない魔力を纏って人間に化ける。

はあ、はあ、

「は、は…………」


と扉を開けると

ドサッ

何か人間に当たり、

「おい、大丈夫か?」


玄関の向こうに聞こえたのは

追っての怒鳴リ声ではなく

焦ったような人間………だ。

外にいる人間の胸にぶつかる。

暖かい………


「………たいじょう……ぶっ…………です。」


魔力を使い過ぎて、目眩が止まらない。

家の奥にはルークの泣き声が聞こえる

「赤ん坊の声?………おい、

大丈夫か?あんた」


と人間は俺に何かを発した瞬間、

俺は倒れ込んだ。


魔力………切れか?

意識が遠のく……………


「………る、ルー………クッ………」


遠くでルークの泣き声が聞こえるが

「おい、赤ん坊がいる!!

あんた………」

動けない。

「……おい、」

「なんだい、あんた」

女の声が微かに聞こえる

暗闇が視界を塞ぎ

意識を手放した。


………ここは?

俺が目を開けると

よく分からない家にいた

「おい、だいじょうぶか?あんた、」


と人間の男がベットにいた

「……あ、ルークは?

ルークはどこにいる!? 」

俺は声を荒らげて男につかみかかった

男は冷静に

「あぁ、あの赤ん坊か?

今、俺の女房が赤ん坊の世話してる。

お前、なにかあったのか?」


男は俺に向ける

……人間に少し胸がざわめく

このまま黙っていればいつかどこかでバレてしまう

しかも、魔族だって、ことは

それよりも人間の味方は作った方がいい

俺は深呼吸をして

「……」


魔力をゆっくり解いた。

変身の膜を剥がれ落ちるように

解いた

魔物特有の角に金髪の髪、

片目に魔物の刻印、

男は目を見開いて

「ま、まさか、お前………魔族なのか?」

と男は俺を見てそう言い張った。

男は剣を持つ

あぁ、また………

俺は人間と反応が見たくなり。

正直に話した。

「あぁ、そうだ俺は、魔族だ。」

「なんだと?」

と人間は剣の柄*《つか》の部分を持つ



襲いかかるだろう。

まあ、どうせ、俺は味方なんざいない。

魔族は人間の敵だ。

襲いかかれば1人ぐらい………でも、

そうなれば…………

「………そうか、なら、なぜ、お前は赤ん坊を抱えて倒れていたのか?

魔族が俺たち種族を連れてるなんて…………聞いた事ねぇ」


胸が痛む。

ここで嘘をつければ俺は………

この先に人間との仲良しができなくなる

俺は声を出して

「…あの子は……ルークは俺が守るべき子だ。」


男は眉を動かす。

そりゃ、人間の……‐下等生物を守るなんざ

…………馬鹿のやることだ………

俺は………

「……守る?俺らの種族の赤ん坊を?」

俺は男に事情を話した。


「そうだ、

あの子のお母さんに………託されたんだ

俺は魔王軍を裏切った。

もし、嘘だと思うなら俺を殺していい。

たけど、あの子はルークだけは殺さないでくれ」

と俺は人間の男に話した。

こんな人間くせぇセリフを吐けるなんて…………

俺も馬鹿だな。

男は少し眉をひそめ

静かに黙り込んだ


そして、男は

「………なるほど、事情はわかった。」

人間は俺を見た。

なんというか真っ直ぐな男だ。


「あの子を殺すことも食べることはないのか?」

と男は俺を見てきいてきた

魔族は人間を餌に…………誘拐する。

それは俺もほかの部下も………やってきたことだ。


「………俺は魔族………もう、人間なんて、………」


俺は何故か泣いていた

なぜだ?これは?


「………もう食べたいとは………思わない。」


俺は男に話した。

「………そうか、なら、しばらくはここにいろ。

このままいるとお前も赤ん坊も死ぬ。」

と男は俺に言った

その言葉に心底ホッとし

安堵した。

「あ、ありが………とう」

男は俺に肩を起きた。

ベットから出た。

「礼は要らねぇよ

今、あの子は女房のとこにいるからもし、

疲れが取れたなら行ってやれ。」

と男は俺にいい

俺はベットに出た。

魔力がなくフラフラするが

歩けるぐらいになった


廊下に出ると

すごく暖かい匂いがした

ルーク、待って

足元が、

ふらつく


ルーク、

「うぇええぇえん」

奥の部屋から

ルークの泣き声がする

ルーク!!

「………るー………クッ」

扉を開けると

女房らしき女がルークを抱いていた

「……あら、起きたの?

良かったわ。

あの人から聞いたわよあなた、魔族と」

と女は優しい目つきで俺を見た

「……な、なら………な、なん………だ?

ルーク…………を

………ころ………す………のか?」

と俺は女を睨みつける。

あぁ…………

女は少し呆れた声で

「殺さないわよ。

ったく、ほら、ルーク君、お父さん来たわよ」


女は明るい笑顔で俺に言った

「うぇへっへっ」

ルークは俺を見て笑った

「あ、良かっ………」

ドサッ、

魔力が回復が遅すぎて目眩が止まらない。

そこから記憶が無い

「あら?お父さん寝ちゃったわね、ルーク君」


*柄とは日本刀を手で持つところです

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