第5話 僕は元からシリウス星人Aだ

どういうわけか、友のニャンコはイケメン男子生徒に変身したまま俺様と

冬休みの誰もいない教室を出た。

「ニャンコ。お前はコロコロ変身するな。

星に願って人間になりたかったんだろう。

じゃあ、そのままずっとイケメン男子のままでいいんじゃないか?」

「そうだな。悪くはないな。

ただ、本来の姿はニャンコだ。

人間に変身してお前の気持ちになってみたかっただけさ。」

「俺様になりたかったのか?」

「うぬぼれるな。

誰もそんなことはいってない。

お前の気持ちだ。」

「なんだそれ。彼女でもあるまいし。

俺様の気持ちになりたいた?知りたい?

なんだかストーカーのようだな。」

ニャンコがイケメン男子の顔で少し赤くなり。

「まあー。そういうことだ。」

「なんだよ。気持ち悪いぞニャンコ。」

「ハハハ。お前でもそうやって焦る顔を

するんだな。」

「悪いか。」

「お前はいつも

現実主義の合理派で無駄を嫌う。

俺様から見ても普通の高校生男子とは違う。

ニャンコの俺様から見ても

りっぱなシリウス星人だ。

だが、どうしてそんなに現実主義で合理的なんだ?」

「それは・・・

友のニャンコのお前だから言うが。

たぶん。たぶんだ、ほんとうの俺様は、

どうしようもなく

非現実的で合理主義じゃない。

だから、ニャンコのお前がふたご座流星群を

見て人間になったのを見ても素直に

現実として受け止められた。

そうじゃなきゃ、俺様もシリウス星人になりたいと寒い冬の夜にベランダで

ココアだけで何時間も流れ星を見てられない。時間の無駄だ。

要するに俺様は非現実的な夢見がちな、

ただの高校1年男子だ。」

今度はニャンコがニヤリする。

「あと2日で年が変わる。時間が過ぎる。

もうしばらくお前の近くで友のニャンコでいるさ。」

俺様は「なんだよ。ニャンコのくせに生意気だぞ。」

「いいじゃないか。

それがお前の友のニャンコだ。」

「そっか。」

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