Aの証言 六月十二日

高野瑛人っすか?あぁ、隣のクラスでいじめられてるやつっすね。

…そうっすか。殺された、ですか。

あっ、気にしないでください。喋ったことすらないんで。

いじめに興味があるんっすか?うーん…そうっすね、今年の夏くらいからいじめられてるんですよ。それ以上は、知らないっすよ。だって喋ったことないですし。

えっ、一方的に聞いて終わりっすか?

ちょっ、そっちの情報もなんかくださいよ。

…無理?…まぁそうっすよね。

えっ、なんでそんな気にするかって?

教えて欲しいんっすか?

うーん…誰にも言わないっすか?…そうっすか。俺さっき喋ったことないって言いましたよね?

実はあれ、嘘なんっすよね。友達、だったんです。まぁ、そういう関係で、ちょっと気になってて。

なんでいじめられてるのを黙認してたか、ですか?怖いんですよ。いじめっ子が…怖かったんですよ。俺は所詮、ナイフに立ち向かう勇気すらもないクズだったんです。

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