憧心

星るるめ

憧心

できることならば


もっと遠く離れた場所


この星のずっと外側から


青い箱庭と君を眺めつつ


死ぬまでずっと憧れていたい


そして何度でも


思い出しては焦がれたい


こんな美しい気持ち


もう二度と汚したくないよ


今度こそ失いたくないよ


今ある苦味に耐え続けてでも


穢れなき憧れをとどめておきたい


そう思う心に嘘はなく


これ以上の何かなんて


望むはずがないのに


湧き上がり溢れ出す邪悪な感情


ただ一度だけでも


僕を想ってほしいなんて


ひどく歪んだ願い 濁った欲望よ


消えてなくなれ


頼むからどうか


僕の邪魔をしないでくれ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

憧心 星るるめ @meru0369ymyr

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ