第8話:迎撃機能
空から降ってくる巨大な鳥。鷲のように見える。翼を広げた状態で何mあるのだろうか。3mくらいに見えるが、こちらまでの距離がうまく掴めないため、もっと大きいかもしれない。
そんな鷲がスゴイスピードで降ってくる。唖然として動けなかったが、このままではあの鳥とぶつかる。あの大きさでぶつかられたら大怪我は避けられない。そう思うほど、見た目・スピード・オーラが怖かった。
ゴブリンに続いて謎の鷲。もう、ピンチの連続じゃないか。
とっさに頭を抱えてしゃがみ込む。少しでもあの鳥からのダメージを少なくできれば。
バチィッ
上から静電気でも起きた時のような音が聞こえた。それに反応して見上げると、あの鷲が落下していた。先ほども落下していたが、先ほどは翼を広げて滑空していた。それが今は頭から落下しており、翼は体の後から付いてきているだけだった。まるで猟銃で撃たれたかのように落下する巨大な鳥。
落下する鷲は俺から1mほどの地面にそのまま激突した。
数十秒、様子を伺っていたが動く様子は無い。ゴブリンの時と同じく、そっと近づき、ナイフで首を切り落としにかかる。
二度目になると多少慣れるのだろうか。スムーズに首を切り落とした所で、
『レベルが4に上がりました。スキルポイントを9獲得しました。』
レベルが上がったようだ。ゴブリンの時と今回、タイミングからモンスターを倒すとレベルが上がると考えて間違いないだろう。それにしても、ゴブリンではレベルが1になったのに対して、この鷲はレベル1から4に上がった。それだけ強くて経験値がたくさんもらえたという事だろうか。本当にゲームの世界としか思えないな。
そして、あの迎撃機能。音からして見えない高圧電流みたいなものが存在しているのだろうか。そう考えると、ゴブリンが気絶したのもこの高圧電流みたいなものに触れたのが原因なのではないか。ゴブリンが倒れていた場所から考えるとこの建物に触れた可能性が高い。それに対して鷲は建物には触れず、それより数m高い所で気絶したように思える。
こう考えると一応論理的に矛盾はしてない。どうやってその高圧電流みたいなものが発生しているのか、というのは全く分からないが。
とりあえず、この鷲みたいな巨大な鳥、ゴブリンよりは美味しいかな?まだお腹空いているし、少し解体しておこう。ゴブリン同様にこのまま放置しっぱなし、という訳にはいかないし。鳥だから鶏と同じく胸肉・もも肉が美味しいかな。その考えで胸を切り開いていく。
ゴブリンと勝手は違うが、それでも2回目だ。最初よりはだいぶ慣れてきた。しばらくして100gほどの胸肉になった。
軽く水で洗って焼いて一口。うん、ゴブリンとは天地の差がある。胸肉だから多少ぱさついているが美味しい、塩か醤油が欲しい。そう思うくらいに美味しかった。この鶏肉がある間はこれを食べていこう。ゴブリンは建物の側にあるのはよろしくないので、柵の近くまで引きずり、そのまま放置だな。
----------------------------------------------------
ランク:1
レベル:4
取得スキル:迎撃機能3
次の更新予定
異世界マイホーム 祐祐(ゆうゆう) @yusukehayate
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。異世界マイホームの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます