幼馴染(私)が正ヒロインでしょっ!?~幼馴染の百合ハーレムに脳破壊されつつ、勝ちヒロインを目指す百合の話~
八星 こはく
第1話 脳が破壊された音
「
勢いよく布団をめくると、希帆が眠そうに目をこする。
ゆっくりと目を開いた希帆が朝一番に見るのは、いつだって私の顔だ。
「
艶やかな黒髪はレイヤーが入ったミディアムヘアで、雪のように白い肌にはニキビ一つない。
私が決めた美容院に通い、私が指定したシャンプーを使い、私が選んだスキンケア用品を使って完成された美貌。世界で一番可愛い、私の大好きな幼馴染。
「朝ご飯もうできてるって。今日は体育あるでしょ? 体操服も用意しておいたから。三限目の英単語テストは電車で確認しようね」
クローゼットから制服を取り出し、眠そうな立夏のパジャマを脱がせていく。着替えを手伝うのは幼馴染の務めだ。
ああ、今日も今日とて、私の希帆が可愛すぎる……っ!
私と希帆は同じ病院で生まれ、隣の家で育った正真正銘の幼馴染。そして、私は希帆のことが大好きだ。これは単なる友情じゃなくて、結婚したいしキスしたいし抱きたいって意味での大好き。
でも、私達は現状、ただの幼馴染だ。とはいえ私は、着々と『希帆を私なしじゃ生きられない駄目人間にする計画』を進めている。
加えて『希帆を養うためにお金持ちになる計画』も順調だ。希帆と違う学校になってしまったのは悔しいけれど、高校は都内でも一番の進学校に合格した。
「……立夏、髪結んで」
「いいよ。なにがいい?」
「んー、立夏におまかせ」
私を見て、へらり、と希帆が笑う。なにこれ超可愛い。国宝? いや国を飛び出して世界の宝でしょ。
にやけすぎて変な顔になるのを必死に我慢しつつ、希帆の髪をポニーテールに結ぶ。うなじも可愛い。今すぐ噛みついちゃいたい。
「体育祭の練習だよね。応援してるから」
「だるい」
「頑張って。土曜日は私も応援に行くから」
「……うん。ありがと」
ああ可愛い! 国が保護すべき! いや保護するのは私なんだけどね!
「立夏。運動会のお弁当、ご飯は肉巻きおにぎりがいい」
「任せて!」
やったぁ、と呟いた希帆も可愛い。頭の先から爪先まで、皮膚の表面から内蔵まで全部愛おしい。
私がいなくて、きっと希帆は寂しい学校生活を送っているはずだ。
幼稚園も小学校も中学校も、希帆は私しか友達がいなかったし。
本当は高校も同じがよかったけど……将来的に希帆を養うためだ。
「楽しみにしててね。お弁当、すっごく豪華なのにするから!」
◆
「よし、この時間に場所取りしたら最前で希帆が見れるよね」
午前五時。どんな保護者よりも早い時間に、私は希帆が通う学校にやってきた。
ビニールシートを敷いて最前を陣取る。一度荷物を置いて希帆を起こしにいく予定だ。
「高校での希帆、どんな感じかな……喋れる人くらいはいるといいんだけど……」
希帆は人見知りだし、コミュニケーションが得意じゃない。そういうところも可愛いんだけど、幼馴染兼将来のパートナーとしては心配でもある。
希帆が一人で辛そうにしてたら、私がなんとかしてあげないと!
◆
「は……はぁっ!?」
体育祭が始まり、賑やかな音楽と共に白組の入場が始まり―――そして、私は発狂した。
希帆が、ギャルと巨乳眼鏡っ子に挟まれてるんだけどっ!?
面倒くさそうに歩く希帆と腕を組み、楽しそうに笑っているのは金髪のギャル。そんな二人を注意しながら、ちゃっかりと反対側の隣をキープしているのが巨乳の眼鏡っ子。
「きーたん、本番くらいやる気出しなって!」
「希帆さん、水分補給は忘れないでくださいね。私がスポドリ持ってますから!」
目の前が真っ暗になる。ぐちゃ、と頭の中で音がした。
たぶんこれは、私の脳が破壊された音だ。
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