第4話
十一月九日午前五時三十三分。
入口が開くのを確認。
推定二十代前半。No.d141
お酒の匂い、おぼつかない足元、ほのかなタバコの香りから朝までお酒を摂取できる環境にいたと推測。
「いらっしゃいませ」
「ん、ここまだやってます〜?」
「はい、朝食を提供することが可能です」
「ちょうしょくぅ〜?まぁなんでもいいや。なんか食べさせてぇ」
No.d141が席につくのを確認。
「それでさぁ、一緒に飲んでたはずのねぇちゃんがいつの間にかどっこにもいねぇの。なぁ、ひどいと思わねぇ?」
提供開始から十五分経過、No.d141が朝食に手をつけた回数2回。
「お前はいいよなぁ。感情なんて一ミリもねぇんだろ」
「はい、そのようなプログラムは施されておりません」
「味気ないねぇ」
提供開始から二十三分。
No.d141の退店を観測。
No.d141の完食率17%
完食率過去最低を記録。
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