歪んだ愛の螺旋から～過保護なツンデレ姉と逃げたい妹

　午後の陽射しがブラインドを通して、木製の床に細長い光の柵を刻んでいた。

　空気中には微かな塵が漂い、驚いた金色のプランクトンのように、ベッドの隅にうずくまる小さな人影の周りをゆっくりと回転している。

　桃沢うさなは顔を膝に埋め、ぽってりとした足の指が、無意識に卡通のハムスターがプリントされた靴下の縁を引っ掻いていた。装飾用の黒縁メガネは鼻の先まで滑り落ち、その下にある潤んだ杏眼を覗かせている。スマートフォンの画面は明るく、クラスのグループチャットでは明日の学園祭の出店分担が熱心に議論されており、いくつかの彼女を@したメッセージがぽつんと上部にぶら下がっていた：

「うさちゃんさん、小道具係やってくれない？すごく簡単だよ！」 「うさちゃん？また潜水してる？」

「おーいーーー小道具係人手足りないよーーー」

　彼女の指先は画面の上でしばらく震えていたが、結局ただ画面を暗くし、熱くなった携帯電話を枕の下に押し込んだだけだった。喉にはねっとりとした謝罪の気持ちが詰まっていて、いつまでも溶けないタフィーキャンディーのようだった。クラスメイトに悪意はないこと、あの活発な誘いはむしろ親切だったこと——彼女はわかっていた。でも、ただ気軽に「いいよ」とか「大丈夫」と返すことが、どうしてもできなかった。入力ボックスに打つ文字はどれもぎこちなく突飛に思え、結局一つずつ消されてしまう。

「……どうせ私、うまくできないし……」彼女は顔をさらに膝に深く埋め、布の中でほとんど聞こえないような声で自分にぶつぶつ言った。「小道具係で失敗したら……みんな、もっと私のこと嫌いになっちゃう……」

　ドアの鍵がカチャッと鳴った瞬間、桃沢うさなは全身を跳ね上がらせ、あわててそばにある数学の参考書を掴み、開いて見せ、組み合わせの問題に集中しているふりをした。足音は軽快で、少し跳ねるような感覚——猫がつま先で小走りしているよう——だった。それは彼女の緊張した肩を少し緩めたが、すぐにより強く固くした。

　桃沢ねこながドアを開けた時、鼻歌を歌っていた。白色の膝上ソックスに包まれた細いふくらはぎが軽やかにステップを踏んでいる。彼女は数冊のファッション雑誌を抱え、髪の毛の先には外から持ち帰った陽の気配がまだ付いていた。妹のうずくまる背中を見た時、そのうさなととても似ていながらも、より鋭く見える杏眼が細くなった。

「また何ボーっとしてるの？」ねこなは雑誌を自分のベッドに放り投げ、蜜をまとった小さな刃のような、甘くも棘のある声で言った。「数学の宿題終わった？明日のグループ発表のPPT作った？また夜中までやって、泣きべそかいて終わらないって言うんじゃないだろうね？」

　うさなは首をすくめ、指でパジャマの裾を摘んだ。「……も、もうすぐ終わる……」

「『もうすぐ終わる』ってことは、まだ終わってないってこと。」ねこなは歩み寄り、上から妹の頭頂部のつむじを見下ろした。彼女は鼻の先まで滑り落ちたメガネと、参考書の上にはっきりと涙で滲んだインクの跡に気づいた。ある種のいらだたしい感情が、小さな爪で彼女の心臓を掻きむしるようだった——このバカ兎が顔を上げるのを見たい、その目に自分が映るのを見たい、いつも怯えて避けているのではなく。でも、口に出る言葉は違った味わいに変わってしまった。「もう、いい加減にしてよ。その様子、誰に見せるつもり？クラスのみんなは私みたいにあなたのぐずぐずに我慢してくれないよ。」

　この言葉は細い針のように、うさなの最も柔らかい部分に正確に刺さった。彼女はぐっと顔を上げ、メガネの奥の目を丸く見開き、涙がすぐに溜まった。「私、誰に見せるつもりなんて……ごめんなさい……今すぐ終わらせるから……」

　ねこなの心臓は、その涙のたまりに焼かれたように感じた。彼女はほとんど、あの忌々しい涙を拭い去りたい、このバカ兎に実はクラスでいつも彼女の頭を撫でる学習委員、こっそり彼女のロッカーにスナックを詰め込む文化委員、あのいつもクールな顔をしている班長でさえ、「桃沢うさな」の話になると自然に口調が柔らかくなる——彼らはあなたがそっとひまわりの種を抱えている小さなハムスターのようで、可愛くてポケットにしまいたくなると感じているんだ、と言いたかった。

　しかし、彼女が口を開くと、飛び出してきたのは：「『ごめんなさい』って何の役に立つの？ここで泣いてるより、さっさと動きなさい。それとも、実はみんなに世話されてる感じが好きなの？『ああ、うちのクラスのあのうさちゃんさんね、すごくダメだけど可愛いからいいんだ』——そう思ってるの？」

　この言葉はあまりに毒だった。ねこな自身、言い終わって一瞬固まった。彼女は妹の顔から血の気が一瞬で失せ、いつも潤んでいて、怯えと依存を込めて自分を見つめていたその目が、初めてはっきりと亀裂が入り、純粋な傷つきと信じられないという感情が湧き出るのを見た。

　うさなの唇が震え、一つの音も出せなかった。彼女はゆっくりと、ゆっくりとうつむき、前髪が垂れて目を覆った。それから彼女は黙って参考書を閉じ、ベッドから降り、スリッパを履き、一言も発さずにドアの方へ歩いていった。

「……おい、どこ行くの？」ねこなの声には、かすかな慌ただしさが混じっていた。

「……リビングでやる。」うさなの声は羽が落ちるように軽かった。「……お姉ちゃんの邪魔は、しないから。」

　ドアは静かに閉められた。ねこなは一人部屋に立ち、さっきまでうさなが寝ていたシーツにはまだ少し温かみと微かな湿り気が残っていた。彼女は苛立ってベッドの脚を蹴り、何か小声で呟いた。あのバカ兎……なんであんな傷ついた顔をするんだ？彼女が言ったことは事実じゃないか？ちょっと追い詰めるのも彼女のためだし……それに、それに彼女は明らかに……

　彼女の視線は、うさなが持っていくのを忘れたスマートフォンに落ちた。画面は新しいメッセージの通知でまた明るくなっていた。ねこなはなぜかそれを手に取り、パスワードの設定されていない画面を指で滑らせた。クラスのグループチャットの記録が表示され、彼女が適当な@だと思っていたものの後には、うさなをかばう言葉がいくつも続いていた：

「うさちゃん、多分携帯見てないんじゃない？この前、今日図書館で本の整理手伝うって言ってたよ。」

「小道具係、私が手伝うよ。うさちゃんは手先が器用だし、細かい飾りの仕事をやらせた方が合ってる。」 「@うさちゃん ゆっくりでいいよ、手伝いが必要ならいつでも言ってね！」

　その下には、さらにつかまえて撮った写真さえあった——うさながうつむいて真剣にクラスの文化掲示板に縁取りを貼っている横顔、柔らかい髪に陽の光が金の縁取りを付けている；彼女が本を一抱え抱えてよろめきながら歩き、学習委員に支えられた時驚いて目を丸くしている様子；彼女が隅で弁当を食べ、ほっぺたがぷっくりと本物の小さなハムスターのよう……

　ねこなの指が止まった。見慣れない、酸っぱく苦しい感情が込み上げ、彼女の胸を圧迫した。彼女の知らないうちに、このいつも彼女の後ろに隠れているバカ兎は、もうこんなにも多くの人々に優しく見つめられ、受け入れられていたのだ。彼女が施しだと思っていた「世話」は、実は心からの好意だったのだ。

　では彼女は？彼女自身は、いつも怒りっぽく、言葉に棘のある「お姉ちゃん」は、うさなの心の中で何なのだろう？離れられない、でも絶えず苦痛をもたらす依存対象？

　携帯がまた震え、新しいプライベートメッセージが表示された。それはいつもうさなの頭を撫でるのが好きな学習委員、桐谷りょうからのものだった：

「うさな、明日学園祭の後クラスで打ち上げするんだけど、一緒に来ない？みんな、うさなが来てほしいって。」

　その後には可愛いハムスターのスタンプが付いていた。

　ねこなはそのメッセージを見つめ、爪がいつの間にか手のひらに食い込んでいた。