その呪われた遺物、回収します。

【TRC公用書式：TR-Admin-06】

報告書及び情報の管理書

FID：TR-0144-AM-01

管理開始日：20XX年10月25日

情報管理官：職員コード：IC-009（情報統制機構 第四局）

対象事案：TR No.0144（事案呼称：東京都■■区内における連続失踪事案）

1. 閲覧権限設定

最終閲覧レベル： レベル4

機密保持期間： 永久保存（TR-0144の現存が確認されている限り継続）

アクセス制限理由： 本遺物の特性（記述による因果改変）は、社会秩序を崩壊させるリスクが極めて高い。また、遺物の呼称や活性化条件そのものが強力な「模倣欲求」を喚起する認識汚染源となるため。

2. 関連ファイル統合状況

以下の報告書の検閲およびアーカイブ化を完了。

[x] 被害記録： 原本（スマホ端末）は物理破砕済み。ログの一部を「精神疾患による妄想」として再構成。

[x] 回収状況： ボディカム映像の[04:34-04:35]（重力逆行現象）をカット。

[x] 研究報告書： 筆記による「因果改変」の成功事例を[データ抹消済]

[x] 収容報告書： 収容場所の座標を暗号化。

3. 情報隠蔽・統制プロトコル（カバーストーリー）

【対外用発表内容】

「カルト教団による若者を標的にした集団失踪事件」

被害者・佐藤 健一については、教団への傾倒による逃亡、および自傷行為の末の投身自殺として報道を固定。

【メディアコントロール】

大手SNS上での「赤い」「メモ」「予定通り」のキーワードを伴う投稿に対し、自動検閲ボットによるシャドウバンを実施。

また、ネットミームとしての拡散を防ぐため、意図的に「別の偽怪談（青いペンケース等）」を流布し、情報のノイズ化を図る。

4. 目撃者・関係者の処分記録

一般市民： 2名（隣室住人および第一発見時の警官）クラスA記憶処理を施行。異常なし。

殉職・被災職員： 隊員C（7C-03）：精神汚染により、自らの皮膚に「血で文字を書く」行為を反復。回復の見込みなし。隔離施設（TR-M-02）へ移送。

主任研究員（RS-102）：事故による右腕欠損。情報保持のため、TRC内部事務員への転属。

被験者D-9022： 存在消滅を確認。戸籍およびすべての公的記録を削除。

5. オクトパス最終裁定

事案ステータス： 収容済 / 監視継続

【特記要項】

最近、収容区画外のデータベース上に、作成者不明の「TR-0144 収容違反計画」というタイトルのファイルが自動生成される事案が発生している。

本遺物が電子データ上へも「記述」の影響を及ぼし始めた可能性がある。

情報統制機構は、センター内の全ネットワークを24時間体制で逆探知中。

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情報統制機構長 承認： [ 署名済 ]

オクトパス最終承認印： [ Octopus-1 ] [ Octopus-2 ] [ Octopus-3 ] [ Octopus-4 ] [ Octopus-5 ] [ Octopus-6 ] [ Octopus-7 ] [ Octopus-8 ]

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