満員電車の余白
Aki Dortu
始発駅 満員電車の安全地帯
毎日、満員電車に乗っていると
僕にとっての安全地帯や
楽な時間帯が、だんだん分かってくる。
でも、どの時間を選んでも
コロナ前より、ずっと楽になった。
あの頃は押し合いへし合いで
入り口近くにいると、息をするのも大変で
下手をすると、つま先立ちになった。
今も押し合いへし合いは変わらない。
ただ、余裕を持てるだけのスペースが
ほんの少し、できている。
それを知らない世代からすれば
今も「ぎゅうぎゅう詰め」だと言われそうだ。
けれど僕にとっては
酸素を吸える隙間があるだけで
ましだと思ってしまう。
コロナ前は、
水筒の口いっぱいまで入れて
蓋を締めるときに、少しこぼれていた。
今は、
口よりちょっと少なく入れて
蓋を締めても、こぼれなくなった。
そんな感覚。
この“ちょっと少なくて済む朝”が
いつか「適正量」になる日が
僕が社会人である間に来ることを
切に願う。
次の更新予定
2025年12月31日 12:06
2026年1月7日 12:06
2026年1月14日 12:06
…
満員電車の余白 Aki Dortu @aki_1020_fjm
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