貧困と福祉のはざまより

一昔前では援助交際と呼ばれていたものが、今では「パパ活」と名前を変えて横行している。いくつかの事例では、体を許さずにお金をもらっているパターンもあるようで、そうであるがために、パパ活という言葉には、当人たちの「援助交際ではない」という切実な思いが、込められているのかもしれない。

だが、負のイメージを払拭したことは、同時に、そこに参入するうえでの心理的な障壁もまた、減らしてしまうだろう。セックスワーカーへの十分な権利が保証されていないにもかかわらず、性売買がセーフティーネットの一翼を担ってしまっているという現実に、私たちは目を向けてみてもいいのかもしれない。

私たちが彼ら/彼女らをけがらわしいものとまなざすとき、彼ら/彼女らもまた、私たちの社会を利用するだけのものと見なすに違いない。その結果が、本書のオチにも端的に現れている。

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