2話ー迷子探し
「ここかな」
コンコン、僕はドアをノックした
「入りたまえ」
「失礼します…迷子探しの依頼で来ました…」
「そうかそうか、そこに座ってくれ」
依頼主らしき人物は、僕にソファに座れと言う
「はい、ありがとうございます」
「それでだな、依頼についての話をしよう」
「あ、はい」
「私は、エバート・アリメッセン、一応男爵家の当主だ、君は?」
「は、はい、僕はソラ・フークと申します…今日冒険者になった、魔法使い、です」
「ほう、今日冒険者になったのかね」
「はい、そうですね」
「冒険者になる前から魔法使いではあったのかね?」
「は、はい、まぁ…昔から魔法使いでやらさせてもらってます、ね」
「どれくらい前から?」
「どれくらい前…?」
やば、いつからだっけ…533歳でしょ?僕は一応、子供の頃から魔法を使ってて、結構早めに魔法使い認定されたはずだから~
「え~と…518年前くらいから、です、かね?」
「へぇ~、そんなに前から、そんなに前から!?!?!?ん?え?はい?」
「だ、大丈夫ですか?」
「あ、ありがとう、ソラくん、君、何歳?」
「えーと、身分証をみてわかったのは、533歳ってことですね」
「533!?長生きすぎ!?ん?!15歳から魔法使いってこと!?!?」
エバートさんはさっきから、目玉が飛び出そうなくらい驚いている、確かに、結構前だもんね
「ゴホンゴホン、すまない、取り乱していた」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
「いやはや、君が私より歳上だとは思わなかったよ…みたところ、子供だったのでね」
「あはは、そう見えますか」
「ま、まぁ、話を戻そうじゃないか
私には、息子がいるのだけれど、その息子が、私が少し目を離しているうちにだね、どこかにいってしまって」
「あら、それは大変ですね…」
「それを探して欲しいと言う訳だ」
「息子さんの見た目は?」
「これだね」
エバートさんは、息子さんの写真をみせてくれた、茶髪の長髪に水色の瞳、6歳くらいにみえる、まだ幼く、息子さんなのに娘さんにみえちゃうな…
「可愛い息子さんですね…」
「ありがとうございます、あの子は可愛い物が好きなんですよ」
「あぁ、そうなんですか」
「私もここら辺にいるんだろうなと絞れてはいるのだけど、少し用事があって、探しに行けないんですよ」
「あ、それで依頼を、いつくらいからいなくなったんですか」
「今朝ですね…」
僕はエバートさんにいそうな候補を聞き、探しに出た、僕もなれない土地だから、エバートさんに地図を貰っといた
息子さんの名前は、リーンというらしい
僕は地図をみながら、街を歩き回る、運動不足がやばい…
「はぁはぁ…どこなの…リーンくん」
見つからない、見つかんなすぎるかも!
気配察知魔法も、会ったことがないから使えないし、僕、魔法使いでやってきたからこいうの苦手なんだよね…なんでこれ受けちゃったんだろ
「リーンくーん、リーンくーん…」
ガサガサ、ん?音がした
「な、なに?」
バサァン!
「うわぁ!」
そこにいたのは…写真より少し汚れたリーンくんだった
「あ、れ?リーンくん?」
「誰…」
「あぁ、僕はソラ、リーンくんで合ってるかな?」
「合ってるけど、なんでしってんの」
「えーと、君のお父さんの依頼で、行方不明の君を探してくれって」
「お父さん、が…?ふーん…」
「リーンくんはなんでこんなとこにいるのかな?」
リーンくんがいたのは、古びた家が沢山ある、誰も住んでなさそうなとこだ
「あぁと…ここにいた方が、いいから」
「ここにいた方がいいってのは…?」
「なんとなく…なんかここにいた方がいいって思ったの」
「そ、そう…」
なんかここ、嫌な気配がする、なんだこの気配…魔物、か?でも、普通の魔物とも違うような感じがするな
早くここから出た方がいい、多分だけど
僕はリーンくんをお姫様抱っこし、立ち去ろうとする
「ち、ちょっと!?」
なにかに躓き転けてしまう
「うわっ…!いって…」
なんだ?段差も石もなにもないのに転けたんだけど…
「リーンくん、大丈夫?」
「だ、大丈夫、だけど…ここはソラには危険だと思う、よ…」
「な、なんで?」
「え、えーと…これも感覚なんだけどさ…ゴーストが、いるかも」
ゴースト?ゴーストってあれだよな、死んだ奴が未練がありありで死んだ状態で生きてる的なやつだよね?え?
なになになに…なにあれ…
「あ、あれが…ゴースト?…化け物じゃんか…」
俺は旅に出て数日で、化け物に遭遇してしまったのであった
星魔法使いは旅にでる 電気屋さんの隅っこにある湯気 @Harukamnmn
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