帝都にて悠々自適に古物商をいとなんでいた男、ドノヴァン。彼の店を訪れた遺跡荒らしの少女が持ち込んだのは『無名王国』の遺跡にて発見したという彫像の足。残った部分を高く買い取るとの約束に乗るように、彫像の各部分は、一つ、また一つ、持ち込まれて……。欲望と好奇心の果てに待ち受けていた異相の運命がくだすものとは。恐ろしくもどこか皮肉で品のある、ファンタジー奇譚。
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古物商のところにまず持ち込まれたのは、足。像の一部分と思われるもの。持ち込んだ人間は、無名の王国の遺跡から発掘したと言うのですが、結局真実かはわからぬまま。けれど、呪物ではないかと疑わせるような造りをした像のパーツは揃っていく。怪しげで不穏で、話が結末を迎えてもずっと不吉が残り続ける感じがとっても良いです。