第6話 決

僕はあれからあの夜の事をはっきりさせたいと言う思いにかられた。

僕があの子にした事を曖昧にしていいのだろうか?あの子のご両親だってきっと

真実を知りたいと思っているに違いないだろう。

僕の親と違ってあの子の親にとっては大切な子だったんだ。

僕は悪夢ばかりを見るようになり苦しんだ。

アズミ先生はすっかりいつもと同じようで何事も無かったように接してくれる、

それが返って恐ろしい気持ちにさせた。

考えてみたら、何故?僕を引き取ってくれたんだろうか?僕はあそこで特別にアズミ先生と仲が良かった?いや、そんな事は無かったはず。アズミ先生は確か小学生になる前の小さな子達の担当だったような。それに俺がバケツを持って立ったていた時、何故、そこにいたんだろう?クリスマスの夜は先生達はお客さん達のおもてなしに忙しくて子供達はほったらかしだったはずだ。先生は誰やりも早くあそこに来た?

まだ、小さかったから考えた事も無かったし、ここでの生活が居心地が良すぎて疑問なんて持たなかった。一度、過去のカケラを拾い上げると他のピースもあるんじゃないだろうかと思わずにいられない衝動に突き上げられていった。


僕はあこそへ行ってみようと思うようになった。

春休みに入れば時間もできる、友達が誘ってくれていたアイドルグループのコンサートが

あの町の近くの大きな会場で開催されるから、それを理由にしよう。

こんな田舎の村にはコンサート会場なんて無いから、どうしたって都会にいくのは当たり前になる。理由としては不自然じゃない。


アズミ先生にアイドルグループのコンサートの話をしたら、

「あー、最近聴いとるやつやね?ほうか、リョウ君もかわゆいじょしーがよろしいか?

あはは。行ってきたら、高校一年は貴重な時間やもんやけな。」

まあ、反対されるとは思ってなかったけど会場があの場所から遠くは無いことから何か言われそうで緊張したんだ。

コンサートは夕方からで、僕たちは友達の親戚の家に泊まらせて貰えることになり、それもありおじさんやおばさんも多いに僕をからかい見送ってくれたのだった。

僕とサトルは夜行列車で出発した。

小学校の修学旅行以外でこんなに遠くまで出かけるのは初めてだったし、保護者もいないこともあってサトルと僕は興奮して眠れなくて話をした。

サトルは普通の家の子供だった、明るくていつも皆んなと仲良くてて僕は憧れていたんだ。

サトルが寝台の固いベットの上から話しだしたんだ。

「リョウ、、。あのな、僕、中学のときな不登校やったや。ある日、突然、学校が怖なってしもうてな。」

「え?サトルがか?」

「何って理由は自分でもわからんのや。いきぐるしいてな。リョウ、そんな事ないけ?」

僕は、サトルの話にびっくりし過ぎて信じられなかった。でも、サトルの秘密を話してくれたのは僕を信じてくれてるからかなと思ったら嬉しい気がした。

「わかるよ。僕もくるしゅうなって気持ち悪くなるがや。」

「リョウは訳があるんか?」

僕はサトルに聞いて欲しいと思った。自分の中にしまい込んでるモノを吐き出してしまいたいと何処かで思っていたんだ。

夜汽車だったからそんな気持ちに拍車がかかったのかもしれない。












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