第4話 夢
アズミ先生は保育園の保育士さんとして働き始めた。
僕はアズミ先生のお父さんやお母さんからちっこい息子として良くしてもらって幸せいっぱいだった。
何年か穏やかな日は過ぎて、僕は高校生になった。
アズミ先生は結婚はしなかった。こんな田舎だからお見合いを勧められる事や青年団とかでみそめられたりしてたけど、頑なに断っていた。
僕がいるからだろうかと悩んだ時もあったんだ。
中学生になった時に思い切ってアズミ先生に聞いてみた。
「アズミ先生、おじさんやおばさんは結婚してくれんかと思うとるよ。僕がいるからやったらの、僕、施設に戻ってもええと思とるんやで。」
「あほらし。ちごうとるよ。私がそんな気持ちにならんだけやに。リョウ君はそんなん考えとる暇あったら部活や勉強やらんとな。」
「うん、、。ほやね。」
「なぁ、リョウ君。あの火事の夜のことなぁ、覚えてる?」
「ん、ああ。なんぼか忘れてしもうたけどの、ところどころはなぁ。先生は、はっきりと思い出せるん?」
「ほうねぇ。大人やったでね。覚えてるわな。」
「僕、時々な、夢を見るんや。それがもどかし夢なんよな。もやに包まれて何か大切な事を忘れてしもとるような、、、。」
「、、、。ほうね。もう、忘れなや、思い出しても楽しいことなんかないじゃろ?」
そんなやり取りをしたことを思い出したのは、近くの山で山火事があったからだと思う。
消防団の村の人は協力するのが昔ながらの決まりだった。
俺はまだ、高校生と言うことだから、村の女の人達が炊き出しした食べ物を車に運んだりの手伝いをすることになった。
車に乗って山道を進んで行く。もう、夕暮れだったから、燃えてる山は夕日で赤いのか
炎のせいなのか、見つめているうちに混乱してきたんだ。
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