第5話

───うん、まずまずかな〜


 と、いう感じの滑り出しに。

 けど、思ったよりは全然でした。


 ちなみに当初、この小説の流れは以下の感じで考えてました。


 自作の小説を読んでもらいたい主人公ジュンと、それを、あの手この手で躱す、メッチャ可愛いヒロインKさん。

 この二人が、ギャグ全開の”読む読まない勝負”を展開してく。

 わたし、ぜ〜ったいに読みません♡

 ↓

 そこにRさんという”読む女の子”がKさんの恋敵として現れ、三角関係に発展。

 ↓

 でも実は、Rさんは裏の目的があり、その為にジュンを利用して、書籍化への道へと進ませようと考えていた。

 ↓

 さらに、Rさんは実は出版社の社長令嬢と判明。

 書籍化をエサに、ジュンを出版社へ連れて行く。

 ↓

 けれど、ジュンはそこで編集者からボロクソにダメ出しをされてしまう。

 作品が時代に合っていない! と。

 ↓

 編集者から、

 ”書籍化するなら改編一択!”と迫られる。

 ↓

 紆余曲折を経て、ジュンは自分の想いをすべて捨てた作品で書籍化し、地位や名誉を手に入れる。

 ↓

 結果、虚しさだけが募るけど、ジュンはもうその道をいくしかない。

 ↓

 そこにSNSで”謎のコメント”が投下され、ジュンが作品に込めていた本当のテーマ。

 ”世間的にはヤバい思想”が明らかに。

 ↓

 世間からは大バッシング。

 見抜けなかった出版社は大慌て。

 責任を取ってジュンは無一文に。

 ↓

 地位も金も全部失った時、そこにKさんが出てきてジュンに問いかけてくる。


「あのコメントの人に、怒ってます?」


「いや⋯⋯むしろ、感謝してるよ。あのコメントの人だけが、俺の作品を”読んで”くれたから」


「うぅっ⋯⋯ジュンさん。あのコメント書いたのはわたしなんですよおおおおっ!」


「ッ?! なんだよ、ったく⋯⋯。結局、”読まない”って言ってたお前さんが、一番”読んでくれてた”んじゃねぇか⋯⋯!」



 と、いう形で終わるハズだったんです。

 ここまで大体20、よくて30話。

 期間は1ヶ月以内で完結予定。


 ラブコメ展開から始まり、自分ら物書きが常に考えている───”読まれる意味”と”書く意味”。

 ここの提示と回収をしてフィナーレ。


───よしよし、ええやん♪


 しかし、そう思ってた矢先、


 未読 19『苛立つハンドル』

https://kakuyomu.jp/works/16818792436771352361/episodes/16818792438957586726


 で、やってしまいました。


 なんと───


 

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