第2話 学生の朝と賑やかな相棒(笑)
ピピピピッッッ、ピピピピッッッ――――――――――――――――――
「五月蠅ッせえッッッッッッ!とっくに起きとるわッッッッッッッッッッッッ!!!!」
朝から喧しい目覚まし時計を拳で黙らせつつ、俺はベットから這い出た。
え?俺の方が五月蠅い?
黙らっしゃい。
そんなことはさておき、改めて部屋に置いてある鏡で自分の姿を見てから整えるのが俺の日常だ。
日本どこにでもいる黒髪を男っぽく整え、どこか男似とも女似とも思われる中庸的な顔立ちとそれとは裏腹に鍛えに鍛えられて引き締まった肉体を確認、そして市販されている外観だがスラッとした流錬さがある
最もこれから学生なので着ていく服は制服だ。
ブレザーとワイシャツという現代風なスタイルは俺好みでもあるな。
それから部屋を出て、階段を降りて一階のリビングに向かう。
両親は昆虫や生物系な学者筋の仕事だが、現在は海外出張している。
何でもアメリカの研究チームとの共同研究だとか言っていたが詳しくは分からなかっな。
初めは一家で引っ越しも考えたが、俺としては都合も良かったし何より日本のアニメやゲームから離れるのは好かなったのだ。
それからは仕送りをもらいつつ、現在は一人暮らし.....................とは違う。
少し同居人がいるだけだ。
『............ーー!...........ーー!........』
『少し黙って』
噂をすればのようだ。
リビングに降りると、一人の女性がラフな格好でニュースを見ていたがすぐにこっちに気付いて振り向いた。
しっとりとしつつも光沢が出る程の艶を兼ね備えた黒髪をロングヘアにしている。
大和撫子と言えばいいだろうか、口調とは別に淑女と言えばそうなのか清楚な容貌と雰囲気とモデル女優なみのスッキリしたスタイルは俺でも間違いなくトップレベルで美しいと断言できるほどだ。
そして自然の神秘帯びるのを感じる緑の瞳は間違いなく彼女に適している。
そんな彼女の名はユーナ。
俺の部下.........いや同僚?
まあ兎に角長い付き合いだ。
出会いを語ると少々長いのだが、殺し屋としては俺よりも先輩で異世界でも群を抜いたレベルの実力者と評判だ。
あ、実力は俺が........................上だぞ!
「ご主人様起きたのね」
「まあな、ユーナ。それで今日のごはんは?」
「和食にしてみました、魚の小骨は既にとってあります」
「了........あと姉は?何やら呻いていたが.............」
「聞こえてたの..............こっちにいるけどその................あまりジロジロ見ないでで.............」
「わーてるよ、事情は知っているしな」
俺の言葉に恥ずかしげながらも頷いたユーナが恐る恐るシャツの下を捲り上げると、腹部にユーナと瓜二つの顔があった。
まるでシーナの頭部のうち後ろ半分を埋め込んだような感じ。
俺が知っている違う点を挙げるとすれば紅く輝くルビーのような瞳と額にある文様のような入れ墨なのだが......................................................何か変なのが口にねじ込まれていて動きを阻害していた。
詳しい言及は避けるが大人の遊びで使うようなアレが――――――――――――。
「んむっ~~~~~~!ん~~~~~!んご~~~~~!!!」
「もうシーナ姉さんったら少しは大人して!!」
「........................何でこうなった?」
ちなみに現在呻いているのはユーナの姉でもあるシーナだ。
ユーナとは双子の姉妹で同じく元殺し屋なのだが、15年前にとある依頼を二人で受けていたのだが失敗したらしく、
ちなみに主人格、もとい身体の主導権は交換できるらしく基本的には一日ごとに交互に代わっている。
シーナに変わった時はユーナの時は黒髪だった髪色が金色に変わり、瞳も赤くなってユーナはシーナの位置に変わるのだ。
「で実際何でこうなった?」
「私の番なのにシーナ姉さんが番組変えてとかうるさくてつい................」
「ん"~~~~~~~~~~!!!」
シーナが何やら呻いているが――――――――――――――――――まあシーナは何かと突っかかりやすいから少しはいい薬かね。
「まあじゃあ........ご飯食ったら出かけるわ。特にあーだこーだ言わんが周りには注意張っておけ」
「わかりました」
「むごぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~!!!!!」
異世界通学経験が招くアサシンな魔術師ライフ~平穏isどこ?~ TMY @tomoya6012
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