第一章 皇女への転生
1-1
ジゼルがうっすらと目を開けた時、もう熱さは感じなかった。
黒く燃えていた
(私……生きてる……?)
火に包まれて気を失った後、リルや他の
(リル……)
最後に会ったリルの姿をしきりに思い返しながら、ジゼルは目を
(ここはどこ……? まぶしい……)
目を開けたつもりだが、何も見えない。がむしゃらに手を
視界は暗いわけでない。むしろ明るい。目がくらむくらい明るいのに、周囲に何があるのか
どうやら
(やっぱり私、死んじゃったの? ここは天国なのかな?)
そう思った時だった。
「ミッシェル兄上! ラファエル兄上!」
耳元で幼児の声がした。
「アンジェラが目をあけました!」
(アンジェラ? 私のこと?)
聞き慣れない名前で呼ばれて
「アンジェラ、起きたのですね」
複数人の子どもたちが、寝ているジゼルを真上からのぞき
「おはよう、アンジェラ。きれいな
ジゼルの目は紫色だ。やはりアンジェラとはジゼルのことなのだろうか?
だがジゼルは
(あなたたちは誰? どうして私をアンジェラって呼ぶの?)
質問したつもりだったが、言葉のかわりに出たのは泣き声だった。
まるで
「どうしよう! 泣いてる!」
「アンジェラ、泣かないで!」
子どもたちが
のが、モノクロの視界の中でも何となく見て取れる。
「――お下がりなさい」
「危なっかしくて見ていられないわ。母が
(母? この人が私のお母さんなの?)
ジゼルは
「絶対に乱暴にしてはだめよ。そっと
ふわりと体が
(わぁ、この人すごく上手……)
ジゼルを
「あっ、泣きやんだ!」
「すごい!」
「さすがは母上ですね!」
子どもたちが口々に騒いでいる。
「いいこと? アンジェラの首がすわるまで、あなたたちが抱っこすることは禁じます。妹が大事なら今は見るだけになさい」
「「「えええー!」」」
息の合った
(妹……?)
ジゼルが耳を疑うと、背後から大人の女性たちの声がした。
「
「
(今……皇子殿下って……? 皇后陛下って言ったの……?)
耳が拾った言葉を、すぐには信じられない。
ジゼルがあっけに取られていると、母は額に優しく口づけを落としてくれた。
「アンジェラ、私の
この女性が皇后で、子どもたちは皇子。
(私、皇女様ってこと――!?)
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