第3話 支援につながるときの大原則(まずこれだけ)

大事なところですね。

8050・7040問題で**いちばん詰まりやすいのが「支援につなぐ段階」**です。

特に――本人が拒否する場合。


ここでは

✔ 現場で実際に使われている

✔ 親子関係を壊しにくい

✔ 「動かない状態」を前提にした


現実的なコツを整理します。


支援につながるときの大原則(まずこれだけ)


❗「納得させてから」つなごうとしない


本人が100%納得する日は、ほぼ来ません


「同意」より「摩擦を起こさない導線」が重要


👉 目的は“通わせる”ではなく、“接点を作る”こと


本人が拒否している場合のコツ

① 「あなたのため」を言わない


これは逆効果です。


NG


「あなたのためだから」


「心配してるのよ」


「普通に戻るために」


本人の脳内変換:


「ダメな自分を修正したいんだろ」


OKな言い換え


「私が少し相談したい」


「親の勉強のため」


「今後のことを整理したいだけ」


👉 主語は“親”


② 「治療」「カウンセリング」という言葉を使わない


拒否反応が強いワードです。


代わりに👇


「話を聞いてくれるところ」


「制度の説明をしてくれる人」


「今後の選択肢を教えてくれる窓口」


👉 “病気扱い”を避ける


③ まず「親だけ」で動く(これは正解)


よくある誤解:


本人が行かないと意味がない


→ 間違いです


実際は:


支援員は「家族相談」から介入する前提


本人不在でもケースは動く


親の関わり方が変わるだけで状況が変わることも多い


最初に親が行く先


ひきこもり地域支援センター


精神保健福祉センター


社会福祉協議会


家族会


④ 「一回だけ」「行くだけ」「聞くだけ」で切り出す


継続前提は拒否されます。


言い方の例


「1回話聞くだけでいいって」


「行かなくても途中で帰っていい」


「私が話すから、隣にいるだけでいい」


👉 出口を最初から用意する


⑤ 体調・生活を切り口にする


「心」より「体・生活」。


例:


「最近眠れてないよね」


「食欲落ちてる気がする」


「年金とか制度の話だけ聞こうか」


👉 医療・福祉を現実問題として扱う


⑥ 同行より「同席」「付き添い」


別々に行く


待合室で待つ


オンライン面談


これだけで心理負担が激減します。


それでも拒否されたら

✔ 無理に連れて行かない


強行突破は:


信頼関係を壊す


支援=敵になる


次のチャンスを潰す


✔ 「情報だけ」集める


親がやること:


制度を調べる


相談先と顔見知りになる


緊急時の連絡先を確保


👉 水面下で道を作る


支援につながる「よくある順番」


親が限界を感じる


親だけ相談に行く


家庭内の関わりが変わる


本人の警戒が少し下がる


生活の困りごとが出る


そのタイミングで支援が入る


※⑤まで数年かかることも普通です


とても重要な視点


拒否は「甘え」ではなく

恐怖・失敗体験・自己否定から来ています。


だから必要なのは


正しさではなく


説得ではなく


逃げ道のある関わり


親へのひとこと


あなたが先に支援につながることは

「見捨てる」ことではありません。


むしろ、

家族だけで抱えない覚悟です。


それは愛情の形として

とても成熟しています。


次に必要そうなのは、どれでしょうか。


親がもう限界なときの「逃げ道」


支援が動き始めた後の家庭の注意点


生活保護・年金・住まいの現実的な話


今のしんどさに近いところからで大丈夫です。


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