臆病な「赤」が、真っ白な世界を溶かしていく
- ★★★ Excellent!!!
冬の冷たい空気感と、心臓の鼓動が聞こえてきそうなほどの熱い緊張感。
この物語は、「語らずに語る」技術が光る作品だと感じました。要所要所で視覚と触覚が交差する、鮮やかな筆致で言葉なしにも感情が伝わってきます。
短い文字数の中に、一人の女性の成長と、二人の間に流れる温かな情愛を凝縮させた、冬の定番にしたくなるような美しい純愛の短編です。
未来を想像させる終わり方も素敵です!