第7話
うーん...何だろうこの感じ。
凄く気になる。
「ね、ねぇお姉ちゃん。なんか僕すごく見られてる気がするんだけど...」
今僕たちは星宮さんの案内でショッピングモール内を移動中だ。
その移動中に周囲の人々からの視線を感じたので姉に尋ねてみた。
「見られてるわね。きっと私達が可愛すぎるせいね。」
「えぇ...」
「何何?何の話?」
前を歩いている星宮さんが僕と姉の会話に気づいて振り返る。
「い、いや...たいした話じゃ...」
「そうそう!私達がモテモテなだけよ!」
「お姉ちゃん声が大きいよ!」
姉の発言のおかげ?で視線が少し減った気がする。
代わりに可哀そうな人を見るような視線を感じる気がする。
「...ああ、そういう。花江さんは確かにすごく可愛らしいので目立ちますからね。」
「いやぁそれほどでも~」
「そういえば今日は2人いましたね。」
「ちょっと!それどういう意味よ!」
「それはそうと、美咲さんは咲良さん相手だと普通に話すんですね。」
「あっ...そ、それは...」
「ふふーん!いいでしょー!痛い痛い痛い!なんか美咲ちゃんどんどん暴力的になってない?」
藤崎さんの言葉に僕が少し気まずさを感じていた横で姉がドヤっていたので耳を引っ張っておいた。
「お姉ちゃんが悪いでしょ?」
「ハイすみまんでした。」
姉が僕に睨まれて小さくなっていく。
「ホントだー普通に話してる。」
「ぁぁーえっと...ごめんなさい...」
星宮さんに姉と話しているところを見られて僕も小さくなっていく。
「美咲ちゃんは家族相手には普通に話せるのよ。」
「そうだったんだ!ちょっと悔しい。」
「え?」
◆
そんなこんなありつつお目当ての服屋さんに到着。
「いらっしゃいませー何かお探しでしょうか?えっ?!お嬢様!!」
店内に入ってすぐ出てきた店員さんが星宮さんを見て驚いている。
「お嬢様?ええー!結月ちゃんお嬢様なの?!」
続いて姉も驚いている。
そういえば星宮さんは大企業のご令嬢だった。
とはいっても僕は何の企業なのかを詳しく知らなかったのだが、服屋さんだったのか。
「本日は、突然お伺いして申し訳ありません。本日は私的な用事で友人と参りましたので、できましたら一般のお客様と同様にお取り扱いいただけますと幸いです。」
「かしこまりました。では改めまして、何をお探しでしょうか?」
凄いものを見た気がする。
今の星宮さんはまるで別人のようだ、これがお嬢様オーラというやつだろうか。
「ちょっとごめんね?」
「えっ?」
お嬢様が急に振り返り僕を抱き上げる。
お嬢様意外と力が強いんですね。
「この子の服を探してるの。見て見て~この子可愛いでしょ?」
お嬢様は僕を抱き上げ店員さんに見せながら何故か自慢?し始めた。
星宮さんのお嬢様オーラは持続時間が悲しい程に短かった。
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話の中で結月が美咲を抱き上げていますが身長的な意味合いで完全に親子のような感じになってますね。
ちなみに美咲が139cmで結月が168cmです。
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