第5話
女性化して以降、何故か僕が独り入れる時間がどんどん無くなっている気がするが気のせいだろうか?
いいや気のせいではない。
学校に居る間中ずっと星宮さんがくっついているため僕の独り時間はゼロになった。
そのため読もうと思っている本がどんどん溜まっていっている。
今ではもう帰宅後の時間しか僕の日常は残されていない。
今日は帰ったら独りの時間を嚙み締めるとしよう。
「ただいまー。」
「お帰りなさい、美咲ちゃん。」
忘れていた...今日は帰ってくるんだった姉が。
「ホンっと可愛くなっちゃって!ほら!お姉ちゃんが抱っこしてあげようか?」
「放せー!!そもそもお姉ちゃん筋力ないんだから無理でしょ!持ち上げれないでしょ!放せポンコツー!」
何故か僕を見つけるなり抱き上げようとする姉から何とか逃れようとするが、僕は玄関の扉側をせにしているので逃げられない。
「あら、美咲お帰りなさい。良かったわねお姉ちゃん帰ってきてくれて。」
「良くなーい!!」
◆
「それで?話って何かしら?なんでもお姉ちゃんにまかせなさい!」
その言い方は逆に不安になるのでやめてもらいたい。
「明日クラスの子と服を買いに行くことになったんだけど、その時着ていく服が無いからお姉ちゃんの服を借りたいなと。」
「クラスの子?!まさか男?!」
あの~、僕元は男の子なんですが...
「女の子だよ。」
「女!?」
ああ、どっち答えても驚くんだ。
「...いいわ、お姉ちゃんの服を貸してあげる。ただし・・・」
嫌な予感がする。
「私も一緒に・・・」
「星宮さんたちには申し訳ないけど明日はお断りするしかないか...」
「なーんで諦めるのよー!」
「だってお姉ちゃん付いて来たら絶対ろくな事ないでしょ!」
「酷い!でも今の可愛いくてちっちゃい美咲ちゃんを1人で行かせたらきっとさらわれちゃうわ!」
「お姉ちゃんもたいして変わらないでしょ?!」
「そ、それほどでも~。」
「照れるな!」
◆
お出かけ当日。
「うーん何着ても似合うと逆に迷うわねぇ。そうだ!ペアルックなんてどうかしら!」
「コロスならコロセー!」
僕は着せ替え人形と化していた。
「なんでよー!私達なら双子コーデも夢じゃないわよ?」
「お母さん、僕とお姉ちゃんを一緒に産まないでくれてありがと。」
「あら、どういたしまして。」
「なんでよー!」
なんだかんだあって着ていく服も決まり早めに集合場所へ向かうことに。
「お姉ちゃんホントに付いて来るの?」
「勿論よ!引率はまかせなさい!」
「咲良カバン忘れてるわよ。」
「あっ!お母さんありがとう。」
こんな小学生みたいな姉が引率で本当に大丈夫なのだろうか。
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このお姉ちゃん頭にお花咲いてそうですね。
ちなみに2人の母親の身長は147cmくらいだそうです。
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