第四章:姫との出会いと泥棒退治

ついに都にたどり着いた一寸法師。


一寸法師は、大きな宮の庭を通りかかりました。

すると、美しい姫が何かに困っている様子で、目に涙を浮かべていました。


一寸法師は小さな声で話しかけました。

「姫さま、お困りですか?」


どこから声がしているのか分からなかった姫は、

一寸法師を見つけて驚きました。


しかし、じっと一寸法師の目を見つめると、その勇気を感じます。

「まあ、小さな方…でも、勇気のある目をしていますね」


こうして、一寸法師は姫との出会い、

都での新しい冒険が静かに幕を開けたのでした。


姫の困りごとは、宮の奥にある倉庫に度々盗人が入る…というものでした。

何とか防ごうと色々と対策を練っていましたが、

狡猾な泥棒は盗みを辞めないとの事でした。


一寸法師は、

小さな体だからこそ、盗人に見つからず捕まえられる、と考えました。


「小さくても、知恵と勇気でできることは必ずある!」



一寸法師は、針を小さな刀にして腰に差し、

葉っぱで作ったマントで身を隠しながら倉庫に忍び込みます。


床下の隙間を通り、柱の影に身を隠し、泥棒の動きを観察しました。

そして、床に油を塗り、豆をまき、

泥棒が踏むと滑ったり転んだりする仕掛けを作りました。


「これなら、大きな力はいらない!」



深夜、泥棒が蔵に忍び込んだ瞬間、一寸法師の仕掛けが作動。

泥棒は油で足が滑り、何とか踏ん張ろうと一歩踏み出しましたが、

今度は床にまかれた豆のせいでバランスを崩して転倒しました。

一寸法師は転んだ泥棒を針で攻撃しながら鈴を鳴らし、追い打ちの合図を出すと、宮の家来が駆けつけて来て、泥棒を捕まえることができました。


姫は、小さな一寸法師を掌にのせ、感謝の涙を浮かべます。

「あなたが来てくれたおかげです。本当にありがとう」

一寸法師はにっこり笑って答えました。


この一件で、一寸法師は姫の付き人となりました。


一寸法師は『小さな英雄』として、宮中で認められていったのです。



つづく~第五章へ~


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2026年1月12日 06:00
2026年1月13日 06:00
2026年1月14日 06:00

一寸法師~心の大きさ~ 山下ともこ @cyapel

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