志乃亜サクさまの『お題でポォン』では、
「卵」が一番好きなのですが、志乃亜ファミリーのとぼけたシーンと
小学生男児のエピソードが入り混じる破壊力がすごいのです。
電車で読むのは絶対におすすめしません。
笑いを堪えきれず、確実に変な声がもれます。
『カカカモカカモモカモモモカッ!!』
このような、オノマトペが、そこここで絨毯爆撃していきます。
ご自宅で、安心して読んでください。
その方が、思いきり笑えます。
日常の中の「ちょっとした事件」を、
ここまで楽しく、愛おしく描けるのはサクさまだけ。
読むたびに「この家族、ほんとに好きだなあ」と思わせてくれる、
最高のカクヨムコン11お笑いシリーズです。
ご一読ください!
例えば、
数十人に一人の人物が経験しそうな武勇伝を語る人の話を聞くのも楽しいが、
十人中七人くらいが一度は経験してそうなことを、さも武勇伝のように語る人の話というのは本当に面白い。
この先生は圧倒的に後者だ。まず……
お題を一括りにしてエッセイで出そうという発想が面白い。
だって、ロッカーを名乗っちゃう人が、「確定申告が終わらなくてさあ」とかいう話ってあまりロックじゃないでしょ。
雨の日に傘を刺さないことを、「あ、ダサいわこれ」と自覚するのがロックでしょ 笑
社会に反発して水道止められて、後悔するのもロックだと思いますよ 笑
志乃亜サク先生。
この人の生き方こそ案外、ロック然としてるのではないだろうか。
飾らない文章と、共感できる内容。
それを面白おかしく語るっていうのは実は難しいことで、なかなかできるものではございません。まあ、話術がある方なのでしょうな。
ご一読を。
この作品は絶対に読んではいけない。
電車の中では、特に。
それなのにわたしは読んでしまったのだ。
知らない人に囲まれている中、小刻みに震える肩。
フッフッと漏れてしまう息。
完全に危険人物となってしまった。
この作品は、それほどまでに面白い。
面白い文章を書く人の日常は面白くできているのか。
それとも、ほとんどの人がただ通り過ぎてしまうようなことですら拾い上げ、面白く書くことができてしまうのか。
なにか特殊なことが起きたというわけではないのに。
それなのになんだろうこの満足感。
それは、著者の拾い上げる面白エピソードが、日常に根差しているからかもしれない。
個人的に特に推したいのは、第一話「未知」と第五話「手」に登場するヤマシタという人物。
かなり面白い。
小学生ながら、いや、小学生だからであろうか。
その無鉄砲なキャラクターを愛さずにはいられない。
とにかく読んで欲しい。
ぜひにも!!!!!
とても身近で、だからこそ笑ってしまう話でした。
半熟卵を前にしたヨメの逡巡と、理屈では納得しきれないまま見守る語り手。その距離感が、夫婦の朝らしくて微笑ましいです。
大丈夫だと思う気持ちと、なんとなく嫌な予感。その両方を抱えたまま時間が進み、卵が小刻みに震え始めたあたりから、読んでいるこちらも身構えてしまいました。
そして訪れる爆発。わかっているのに笑ってしまうのは、きっと誰もが似たような失敗やヒヤリとした経験を持っているからだと思います。
犬が卵を食べていたり、鍋の蓋で必死にガードしたりする描写が、この出来事をただの笑い話ではなく、ちゃんとした生活の記憶にしています。
大事件でもないのに、なぜかずっと覚えていそうな朝。
そんな一日を切り取った、あたたかくて人間味のある一話でした。