結びに:変わらぬ心の普遍性
私がデジタル用語を歌に詠んでみたのは、単にそれが目新しいからではありません 。スクロールする指先に、解けない暗号に、そして風に消える未送信のメッセージに、恋に悩み、過去に囚われ、人との繋がりを渇望する心という、時代を超えて普遍的な人間の姿を重ね合わせることができるかもしれないと思ったからです。
テクノロジーという新しい鏡は、結局のところ、いつの時代も変わることのない人間の心を映し出しているに過ぎない 。これらの短歌が、常時接続が謳われる時代の裏側で深まりゆく「個人の孤独」を描きながら 、同時に「恋歌」としての切なさも秘め得るかのように感じます。『暗号化された恋』(現在は非公開)は、連作短歌によって綴られた物語でした。
ふだんは口語短歌を詠んでいますが、和歌や短歌に息づく文語体や旧仮名遣いの響きの美しさには、やはり心惹かれるものがあります。
そんな思いから、連載中の『AI式部、異世界ラブコメを詠む』では、物語の随所に、ちょっと怪しげな和歌を忍ばせたりしています。
短歌エッセイ――デジタル時代の恋歌に寄せて しおん @sora_mj
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