第10話

風凜はスピーカーを見つめ、少し笑いながら言った。

「アンプを特注するんじゃなくて、スピーカーにお金かけるとか……オタクというか、マニアだよね」


七華は肩をすくめる。

「そんなことないよ。30万くらいだったら……あ、でもペアだから60万か。1個30万のスピーカー」


風凜の目が少し輝いた。

「何か聞いてみたいな。何かかけてくれないかな?」


七華は少し考えてから答えた。

「いいけど、猫が寝てるからあんまり大きい音は出せないけど、いい?」


風凜はうなずいた。

「うん、いいよ」


七華はパソコンから曲を再生した。猫たちは寝息を立てながら、耳だけ微かに動かして反応している。部屋には柔らかな音楽が静かに広がった。

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