第2話 ネットカフェ
ネットカフェ。
冷暖房完備。
シャワーがあって、身分証さえあれば泊まれる。
何より、行き場のない人間はここでは珍しくない。
深夜の自動ドアが開いた瞬間、温かい空気が頬を撫でた。
そのぬくもりに、一瞬だけ泣きそうになったのは内緒だ。
「いらっしゃいませ。プランはお決まりですか?」
「は、はい。……ナイトパックで」
「フルフラットとリクライニング。どちらにしますか?」
「では、リクライニングで」
「ではブース34番へどうぞ」
受付を済ませ、34番ブースへ向かう。
リュックをおろし一息つく。
疲れが溜まっていた俺は、横になると直ぐに眠りについてしまった。
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