お題49:学校に行ったら、クラス全員がなぜか私の名前を“オクラ大統領”と呼んでくる。
今日は何でもない登校日、教室につくと何故か僕に注目が集まった。
「よー、オクラ大統領!」
「おく、なんて?」
オクラ大統領、とはもしかして僕のことだろうか。別に好きでも嫌いでもないんだけど、なんでオクラなんだろう。
「その、なんでオクラ?」
「その帽子がオクラのヘタみたいじゃねえか!」
「似合ってんぞー(笑)」
なんだ、ただからかわれているだけか。しかし、なんか馬鹿にされているようでちょっとむかつく。
「それは良かった! ……死んだおばあちゃんの、形見だからね」
「え、あ、悪い……」
教室がまるで、お通夜みたいに空気が重くなった。そしてみんな、僕から目を剃らす。
そして僕は内心でほくそ笑む。んなわけないじゃん、と。
(いやー、僕の演技力が今日も光っちゃったなー。……幼馴染のあいつには、バレてると思うけど)
そう、幼馴染で僕の事をよく知っている彼女の、ツッコミを期待しているのだ。そして期待通り、大きなハリセンを担いでのしのしと僕をひっぱたきにやってきたのだった。……あれ、ちょっとハリセンでかすぎない? 首もげちゃいそうなんだけど!?
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