第一章 照月冬子編
冬子
「ハッ!?ここは!?俺生きてる!?」
飛び起きるとそこは病院のベットのうえで、外を見てみればすでに真っ暗だ。
どうやら結構な時間寝てしまっていたようだ。
息を荒げながらさっきまでの事を思い出す。
(なんだったんだあれは?ただの夢だったのか?)
(夢ではないぞ!)
(!!!??)
コイツ!?直接脳内に!?
ってか夢じゃなかった?!
という事はこれから7人の女の子達に不幸が襲うという話も本当ということか…
(マジだったんだ…)
(そう言ったじゃろ…)
本当ならやるしかない。
なんとしても冬子と他の娘達を護り抜くと勇徒は覚悟を決めた。
(今から一人目の嫁がくるのじゃ、よろしく頼むぞ)
(まかせろ、絶対護ってやる。)
天子との話を終わると同時に、ドアが開く音がした。
音の方に顔を向けると、驚いた顔の冬子がいた。
「ユウッ!!」
「冬子?...ッおぶ」
彼女に抱きつかれてつい変な声が出てしまう。
顔を胸に押し付けられ、柔らかい胸感触と彼女ファビュラスな香りが顔全体に広がる。
「バカ!!全然目覚まさないから凄い心配したんだからぁ!!」
抱きしめる力が強くなり声は涙ぐんでいた。
かなり心配してくれたようだ。
そう思うと心が暖かくなる。
それと同時に心配させてしまったという罪悪感で、申し訳ない気持ちになり彼女を慰るように返事をする。
「ごめんな心配させて…この通りピンピンしてるから俺は大丈夫だぞ!、それより冬子こそケガねぇか?、急だったとはいえ突き飛ばしちゃっただろ?」
「私は大丈夫…どこもケガしてないから」
そう言う彼女をこちらも強く抱き返し、優しく頭をなでる。
「無事でいてくれてありがとなぁ…冬子」
「こっちのセリフよ…ばかぁ…ユウもありがとう」
そうして彼女が落ち着くまでしばらく二人で抱き合っていた。
ーーーーーーーーー
「よーし!帰るか!!」
あの後検査してもらったが軽い打撲以外は、特に身体に問題はないようなので帰っていいということになり荷物をまとめて病院をでる
「お医者さんビックリしてたわね…」
ホントに車と衝突したの???え?マジなの?なんでほぼ無傷なの?グラップラーの世界から転生してきた方???
診察してくれたお医者様に心底不思議そうな顔をされたのを思い出す。
「まぁ、いつもの事だな」
「それもどうなのよ…」
呆れた声をだしながら彼女がジト目でこちらを見てくる。可愛い
「それにしても腹減った…」
「なら私がご馳走するわ、今日のお礼がしたいの」
「甘えたいとこだけど、今日は義姉さんが家にいるから夕飯の支度しないとなんだ。」
我が家は、義姉の雅さん、義母の百合さん、俺の三人家族
百合さんは父の再婚相手で雅義姉さんその連れ子である。
ちなみに父は3年前に亡くなっている。それ以降百合さんは俺達のために毎日遅くまで働いているため、平日はほとんど家にいない。
そのため普段は、俺と義姉さんで家事を分担している…が義姉さんは料理が壊滅的なためそちらは俺の担当である。
「早く帰って飯作らないと義姉さんが駄々こねはじめちゃう…あっそういや食材ないのわすれてた!!買い物行かなきゃ…」
「それなら私も手伝うわ、あとお金もだす。全然足りないけど少しでもいいから今日の恩返しがしたいの、お願い。」
真剣な眼差しでこちらを見る彼女、そこまで言われれば流石に断るわけにはいかない。
「それじゃあ、お言葉に甘えるかな」
「うん!まかせて!他にもなにかあったらなんでも言ってくれていいからね!」
「じゃあ手伝うついでに一緒に夕飯食べてってほしい」
「え?いいの?ごちそうになっちゃって」
「おう!いいぜ!冬子がいたほうが義姉さんも喜ぶからな!もちろん俺も喜ぶ!すごい喜ぶ!めちゃくちゃ喜ぶ!」
「もう…ユウったら…」
顔を赤くしながら彼女が答える
「それじゃあ、わたしもお言葉に甘えさせてもらうわ。」
「うむ!よろしい!、ちなみになに食べたいとかある?」
「生姜焼きがたべたい!」
「かしこまり!!お姫様のために丹精込めて作らせていただきます!」
「期待してるわよ、私だけのシェフ♡」
そう言って満面の笑み浮かべる彼女を見て胸高鳴り顔が熱くなる。
(この笑顔は絶対俺が護らなきゃ)
そんなことを思いながら、二人で買い物に向かった。
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幼馴染を事故から庇ったら神様にハーレムを強制された!?~7人の花嫁御料~ 異音 @fuyuko1218
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