即席タッグ、杉野の余裕
「まずは俺からだ」
(どのカードを使う 杉野)
(杉野君のデッキが性格通りなら!もしかして)
「ドロー!よし、来た来た」
「まさか!」
「初手から!」
「そのとおり、グレムリンの買掛金提示 100払ってもらう!」
指示通り100減り、9900 9900となる二人。
「マジかよ!陰湿すぎるぜ」
「章介君」
「反撃しなきゃだよな!」
「ドロー」と機械のような口調で始めたかえでに、章介と栞菜は苦い顔つきをする。
「ワタシはグリフォンの司法取引を提示 相手は100残して精算終了」
「まずい」
「え、うそ!」
100 100に減り、焦りだす二人に、杉野は
「滑稽だな、しかしジワジワと痛めてやるぜ!」
二人の番で栞菜からのドローだが、使えるカードがなくて、スキップを選択
章介は使えるカードを引けたが
「ダメだ、付け刃にしかならないが仕方ない。提示だ 貯蔵金解禁 自軍プレイヤーの資金を10000増やす」
10100 10100となったが、栞菜は焦る。
「ダメ、これじゃ最後までもたない」
「心配すんな、栞菜」
「っ」
「このまま行けば勝てるさ」と言ったが、内心は不安で満たされていた。
(勝てる気がしない、勝てる気が タッグ戦がしんどいなんて 俺はまだまだ弱いのか)
第二課
杉野はスキップするが、かえでのカードが二人を追い詰めていく。
「カードテイジ、奈落の底に転落」
「奈落の底に転落は相手が10000以上の時に使える。効果は0にする 相手側の資金を」
杉野はほくそ笑い、「休んでも勝てるな。いいぞ、かえでジワジワと追い詰めてやれ!」と考え笑うが
「笑ってんじゃねーよ」
「はい?」
「笑ってんじゃねーって、言ったんだよ!こらあ」
「章介!」
「大丈夫じゃないよね。よくそれでプレイヤーを名乗れたな!木田、小川」
「っ」
「負けなよ、これ以上必要ない。はい、おしまい」
「腹立つ、こんな奴に敗北 嫌よ!」
「まだだ!」
「っ!」
「かえでを救うまでは挫けない!」
つづく
簿記札 第一課 taisuke @seidat
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