抜け殻

かえでのことは気になっていたが、俺は久しぶりに授業を受け帰ろうとしたら委員長の小川栞菜と漫画あるあるの激突をかましてしまう


「いった、スカートに皺ついた お気に入りなのに!!」

「わりい、考えごとしていてな」

「ねえ、木田君」

「あのさ、制服以外でスカートとかないのか」

「違うわよ。パンツスタイルの方が落ち着くのよ」

「ふーん、カッコいいじゃん」

「皮肉の意味なの?」

「ちげーよ。アーティストみたいで決めてんなと思っただけだ」

「伴さんの影響よ」

「伴さん、あのドゥアズのかよ。マジか、俺柊好きなんだよ」

「てか、伴さんに詳しい人あんましいないから意外」

「意外じゃねーよ。音楽性に惚れたんだ」

「oasis聴いていたら泣いたくらいよ。メロディがよくて」

「あ、あれか」

「ベストアルバムレンタルしてたのよ。友達が」

「て、友達いたのね。堅物なくせに」

「うるさい」と世間話をしていたら、英恵さんからの着信を受け取る

「はい、え かえでが前橋にどうして!」

「知らないわよ、あんまり言いたくないけど、杉野くんと一緒なのよ」

「はあ、杉野が おい、なんであいつが」

「とにかく、ヘリポートに来て!近くにヘリを待たせているわ!」


うちの高校はドクターヘリの定着場みたいな感じでヘリが止まれる場所がある。


「わかりました!」

「あの、木田君」

「急いでんだ!」

「わたしも連れてって!」

「はあ なんで」

「かえでさんが心配だからよ」

「わかった、早く来い!」


ヘリには英恵、周藤が座っていた。


「行こう!群馬から北千住はかなり遠いぞ」

「わかってます!」

「小川さんもありがとね。でもやばくなったらヘリに残っても」

「大丈夫です!」

「おい!デッキはないんだろ。どうすんだよ!」

「あるわ」

「は、あるわ 本気で言ってますか」

「本気よ!私もプレイヤーなの」

「えーーーーー」


つづく

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